韓国特許庁に出願(申請)された半導体感光液(フォトレジスト)関連特許の64%が日本メーカーの所有という分析が出た。フッ化ポリイミドは22%、高純度フッ化水素は16%を占めている。今年7月、日本の輸出規制の強化措置対象になった三品目は、国内の次世代半導体工程の主要な材料だ。
大韓弁理士会「材料・部品基盤技術の国産化に向けた特許対策特別委員会」は27日、ソウル瑞草区COZY会議スペースで発表会を開き、日本の輸出規制強化の対象になった半導体材料3大品目の韓日特許の現況を分析した結果を公開した。対策委は、日本企業の対韓国特許出願の割合が韓国企業の対日本特許出願の割合より遥かに高かったと説明した。
分析結果によると、韓国特許庁に出願されたフッ化ポリイミドのうち22%が日本メーカーの所有である一方、日本特許庁における同じ品目の出願特許は10%だけが韓国メーカーのものだった。フォトレジストは韓国における日本メーカーの特許保有率が全体出願特許の64%だった一方、日本における韓国メーカーの特許保有率は3.73%に止まった。高純度フッ化水素の場合、韓国に出願された特許の16%が日本メーカーの所有であり、日本に出願された特許の1%が韓国メーカーの所有だった。韓国科学研究院や韓国科学技術院(KAIST)大学、延世大学、産学研究院などの国内研究機関が出願したポリイミド関連特許112件も調査した結果、日本特許庁に出願された事例は0件だった。
結果報告を行ったチョ・ウジェ弁理士は「日本の半導体材料産業の競争力が韓国より高いという意味でもあるが、日本企業の特許出願行為が韓国より活発という意味でもある」とし、「昨年基準で世界5大特許庁の統計を見てみると、日本の国外出願量が韓国と比べて最大3.5倍まで多かった。日本の国外特許出願行為が韓国より活発だという根拠だ」と述べた。
国外特許出願に積極的な日本の動きは、個別企業の事例にも表れている。感光性ポリイミドを作る日本企業「旭化成」は日本に出願した特許1件を、数件に分けて韓国に出願するか、特許技術の実際の用途・製品まで一緒に出願する方式で韓国における権利行使の範囲を広げている。一歩遅れて生産に乗り出した製品でも、製造過程で改善した部分があれば、特許を出願している。日本のJSRも、2015年に極端紫外線(EUV)用の高感度感光材の開発に乗り出してから5年間で韓国特許庁に特許10件を出願した。また信越化学工業は実験過程で、Eビームを使用した結果まで特許出願対象に入れた。チョ弁理士は「日本企業が審査請求、分割出願、用途・製品請求項など韓国の特許制度を活用し、できるだけ権利を確保しようと努力していることが分かる」とし、「特許出願範囲を用途・製品まで広げた場合、材料・部品企業があらかじめ先行特許を避けても、最終半導体素子メーカーの生産段階で特許侵害行為と見なされる可能性がある」と述べた。
対策委は国内の材料・部品・装備メーカーが今後、日本のライバル社と特許紛争に巻き込まれる可能性があるとみている。チョ弁理士は「2010年の日本のカネカとSKCコーロンPIの特許紛争を見ると、日本企業は市場で押されたとき、自社の特許を武器に、競争材料企業に訴訟を提起すると分析される」としたうえで、「顧客会社のSKハイニックスやサムスン電子を直接狙うことは少ないだろう」と見通した。国内中小企業が材料・部品・装備の競争力を高めるほど、日本企業と直接特許紛争を繰り広げる可能性も高くなるという意味だ。チョ弁理士は「まだ韓国の中小企業を訪問すると、特許明細書さえ読めない場合が多い」とし、「先行特許をどう避けるかに関心はあるものの、費用と時間の限界のため、ためらう場合が多い。政府の政策的支援が求められる」と述べた。
対策委は、中小企業の戦略的特許出願の推進▽研究開発(R&D)段階から知的財産権の考慮▽特許回避のための需要企業・材料部品メーカーの協力△大学・国策研究機関の積極的な特許出願を課題に挙げた。