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韓銀、米連準に合わせ1~2回の利上げを展望

登録:2018-03-22 22:22 修正:2018-03-23 07:43
「米国は利上げ」韓国の対応は? 
韓米金利逆転0.75~1%p差 
予想資本流出圧力を無視しがたく 
経済条件・物価上昇圧力など考慮 
5月利上げは困難という観測も 
金融通貨委関連会議は4、5、7月に予定
イ・ジュヨル韓国銀行総裁が22日朝、出勤途中にソウル市世宗大路の韓銀本店ロビーで記者団と会い、韓米基準金利の逆転と関連して記者たちと話をしている=韓国銀行提供//ハンギョレ新聞社

 米国連邦準備制度(連準)の政策金利引き上げにより、10年7カ月ぶりに韓米の基準金利が逆転することに対し、韓国銀行金融通貨委員会の判断に関心が集まっている。米国が予定通りに今年3~4回の金利引き上げがあれば、韓銀も最小1~2回は引き上げるだろうという展望が大勢だが、その時期はいくぶん流動的と分析されている。

 イ・ジュヨル韓銀総裁は22日朝、出勤途中にソウル市世宗大路(セジョンデロ)の韓銀本店で記者団と会い「連邦市場公開委員会の決定と意志決定文が多少タカ派(緊縮選好)的に解釈されうるが、市場が予想した範囲内なので国内金融市場には特別な影響はないと予想する」と話した。実際、この日午前には国債金利が若干下がったが、国内金融・外国為替市場はおおむね安定した動きを見せた。

 だが、韓米の金利逆転で通貨当局の身動きの幅が狭まったことは事実であるだけに、韓銀の算法も複雑にならざるをえない。連準は今年、3~4回(0.75~1%)の政策金利引き上げを展望しているが、金利逆転の幅が大きくなるほど資本流出圧力も比例して大きくなる。イ総裁も21日、国会人事聴聞会で「米国が3回か4回上げれば、金利格差が0.75%から1%になりうる。1%程度になれば大きな差なので、その差を果たして永く維持できるかという問題がある」として「総合的に見れば韓国も利上げの方向は避けられない」と述べた。

 結局、カギは利上げの時期と回数だが、市場では金融通貨委が5月に一回上げた後、下半期にさらに一回引き上げるのではという見方が多かった。だが「成長動力の回復が続くように、通貨政策の緩和基調を維持していく必要がある」(人事聴聞会冒頭発言)というイ総裁の最近の発言を見れば、5月利上げは難しいのではないかという観測もある。ドナルド・トランプ米行政府の保護貿易主義と韓国GM事態、若者失業という難しい経済条件は、利上げにとって負担要因だ。

 物価上昇圧力が高くない点も利上げ慎重論に力を加える。金融界のある関係者は「5月利上げのためには、今から市場に利上げ信号を与え始めなければならないが、最近のイ総裁の発言は“慎重に”が強調されているようだ」と話した。

 イ総裁はこの日「5月利上げ論」と関連して「国内金利の引き上げ時期は、様々な変数を考慮して、来月の経済を展望しながら熟慮を重ねる」と話した。成長率と内需の流れ、家計負債増加率、不動産市場の動向などを総合した4月の経済展望を基に、米国の利上げのスピードや他の国々の景気回復程度まで加え、総合的に見るべきだという話だ。韓銀の基準金利を決める金融通貨委の通貨政策方向決定会議は4月12日、5月24日、7月12日に開催される予定だ。

イ・スニョク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/837307.html韓国語原文入力:2018-03-22 20:09
訳J.S

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