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サムスン電子、トランプの圧迫性ラブコールに米工場の敷地探し

登録:2017-02-04 01:49 修正:2017-02-04 07:35
アラバマ州など、様々な州に家電工場敷地を打診 
サムスン投資説の記事に対し 
トランプが「ありがとう」ツイートで既成事実化
ドナルド・トランプ米大統領が今月2日(現地時間)、ワシントンDCで開かれた国家朝食祈祷会に出席し、演説を行っている=ワシントン/AP聯合ニュース

 サムスン電子がドナルド・トランプ米大統領の投資圧迫の中、敷地に探しに乗り出すなど、米国への家電工場設立を推進している。

 サムスン電子は、米アラバマとサウスカロライナなど様々な州と家電製品の生産工場の建立用地をめぐり交渉していると、3日に伝えられた。サムスン電子の関係者は「米国の生産工場を検討するためには、建設に適した用地があるのかも調べなければならない。様々な案を検討中であり、まだ何も確定していない」と話した。サムスン電子は、テキサス州オースティンに半導体工場があるが、テレビと冷蔵庫など米国市場向け家電製品はほとんどメキシコの工場で生産している。

 サムスン電子の米国投資問題が急に注目を浴びるようになったのは、トランプの「サンキュー」ツイートのためだ。トランプは2日(現地時間)、ツイッターに「ありがとう、サムスン!喜んでお供します!」(Thank you, @Samsung!We would love to have you!)という文を載せた。このツイートはサムスン電子が米国に家電製品工場を建設するという記事を見て書かれたものだ。

 ロイター通信は同日、サムスン電子が米国に家電製品工場の新設を検討していると報じた。同通信はトランプの多国籍企業“攻撃”に対する対応だと分析した。一部海外メディアは、LG電子も同様に、米国テネシー州にテレビなどを作る家電工場の建設を検討していると伝えた。LG電子もこれまでメキシコ工場で生産した製品を米国で販売してきた。

 韓国家電メーカーまで米国に工場の建設を検討しているのは、米国国内への投資を求めるトランプの圧迫が激しくなることと関連があるものと見られる。ある企業の関係者は「慎重であるべき工場建設問題をトランプに主導されているようだ」と指摘した。すでに、さまざまな多国籍企業が白旗を上げた。トランプの“ツイート攻撃”にアップルのアイフォンを生産する台湾のフォックスコンは、米国にディスプレイ工場の建立を検討すると発表しており、日本のトヨタ自動車も5年間、100億ドルを米国に投資すると明らかにした。サムスン電子のユン・ブグン社長も先月「トランプ大統領の就任に合わせて、デイコ工場の増設など、様々な方法を検討している」と明らかにした。デイコはサムスン電子が昨年買収した米国の高級キッチン家電メーカーだ。

 トランプの猪突的な生産施設の誘致戦に、現代自動車も悩まされているものと見られる。現代自動車は先月、5年間、31億ドルに達する大規模な米国投資計画を明らかにした。しかし、ここには研究・開発と、既存の生産施設の改善投資が含まれただけで、新規工場の建設は盛り込まれていない。現代自動車グループはアラバマとジョージア工場で年間約70万台を生産し、米国で販売している。現代自動車と起亜自動車が国内から米国に輸出する自動車は約70万台に達する。この輸出量を米国工場で生産することになると、国内工場の雇用の維持問題が浮き彫りにならざるを得ない。

イ・ワン、ファン・サンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/781254.html 韓国語原文入力:2017-02-03 18:33
訳H.J(1454字)

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