ガス、水道の検針、マンホール点検から
児童、高齢者の位置確認まで
月間利用料350~2000ウォン…煩わしさも
「モノのインターネット」が代行
「来年は今年より10倍に成長」…
2020年、韓国市場規模1兆2300億円に
エスケイテレコム(SKT)は4日、韓国全土で「モノのインターネット」(IoT)専用網の構築を完了したと明らかにし、関連サービスと専用料金制、IoT産業の活性化戦略を公開した。IoT網を国家単位で構築したのはSKTが世界初だ。
モノのインターネットは、インターネットに連結されたモノの間に、人が介入せずに互いに情報をやり取りすることを称する。SKTのモノのインターネット「ローラ」は、低電力で長距離無線通信を可能にする技術の一つだ。
SKTはIoT網のローラを通じて、電力、ガス、水道など各種のエネルギー使用量測定、街灯・保安灯の遠隔制御、車や人の位置情報確認、各種モニタリングなど、多様なサービスを提供する計画だ。
SKTは今年下半期に子供、高齢者、女性などを対象とする応急お知らせウェアラブル機器事業の「セーフ・ウォッチ」を始め、畑の土壌状態を確認する環境モニタリング、地方自治体のマンホール管制、リアルタイム駐車共有など、年末までに20余りの新規IoTサービスを始める予定だ。
モノのインターネットは、煩わしく多くの費用がかかる仕事を代行できる。今までは人が毎回マンホールの蓋を開けて、内部の環境状態を確認していたが、マンホールの蓋にIoTチップを組み込んだ機器を設置し、マンホールの内部の温度、湿度、ガスの状況など地下環境を確認することができる。韓国全土には150~200万個のマンホールがあるが、SKT関係者は「これまでは人がマンホールの蓋を一つひとつ開けてマンホールを管理しなければならなかったが、IoTでは遠隔で確認できる」と話した。
IoT専用網のローラは、月間利用料が350~2000ウォン(30~180円・付加価値税別途)程度だ。1時間に1回少量のデータを伝送するガス検針器の場合、月350ウォンの最低料金で利用でき、月100メガバイトの容量を使う場合には月2000ウォンで利用可能だ。
韓国情報化振興院は、2020年にはIoT産業の世界市場規模が1兆2千億ドルに達し、IoT専用網の市場規模も2100億ドルを超えると展望した。韓国国内の市場規模は2020年に13兆7千億ウォン(1兆2300億円)に達すると予想した。SKT関係者は「2017年末までにIoT専用網に400万個以上の端末が連結されると期待する」と話した。