サムスングループが1日、小幅の社長団人事を行ったのをはじめ、LG電子、現代重工業、GS、コーロンなどの主要なグループが人事を終えた。
2日、主要グループの人事異動では、財閥3・4世たちが例年通りハイスピードで昇進した。現代重工業のチョン・ギソン常務(33)は、1年で専務に昇進した。彼は現代重工業の筆頭株主チョン・モンジュン峨山(アサン)財団理事長の長男だ。GSグループでも経営に参加したオーナー家からの昇進者が多く出された。同グループのホ・チャンス会長の長男ホ・ユンホン事業支援室長(36・常務)と三洋(サムヤン)通商のホ・ナムガク会長の長男ホ・ジュンホンGSカルテックスLPG事業部門長(40・常務)は共に3年で専務の座に就いた。また、三洋インターナショナのホ・グァンスル会長の長男ホ・ソホン部長(38)もGSエネルギー電力・集団エネルギー事業部門長に選任され、常務に昇進した。コーロングループでは、イ・ウンヨル会長の息子イ・ギュホ・コーロンインダストリー部長(31)が常務補に昇進し、役員隊列に合流した。
チョン・モンジュン理事長の息子、1年で専務に
GSでは3人が一度に昇進
取締役はいない“権限だけ享受”
主力事業のトップら一部だけ交替
経営環境の悪化で守りの対応
革新に必要な新しい人材発掘できず
異動も行われた。イ・ゴンヒ・サムスン電子会長の次女イ・ソヒョン第一企画・サムスン物産社長(42)は第一企画から離れ、サムスン物産のファッション部門長に席を移した。ホ・マンジョン創業者の四男ホ・シングGSリテール名誉会長の次男のホ・ヨンスGSリテール社長(54)も、創業者の八男であるホ・スンジョ副会長の後を継いで代表となった。
オーナー家の昇進や異動について、財界は「責任経営」を掲げた。サムスン物産シン・グォンシク常務は、「ファッション事業環境が厳しい中、イ・ソヒョン社長が両社の社長を兼ねていたが、ファッション事業に専念するようになり、責任経営を展開することになるだろう」と述べた。現代重工業も不況にもかかわらず、チョン・ギソン常務がスピード昇進したことを同じ論理で説明した。
しかし、財閥3・4世のスピード昇進と経営活動の拡大などにもかかわらず、取締役を務めることはなかった。経済改革連帯のチェ・イベ会計士は「合併サムスン物産など、サムスングループにおいて3世の支配力が強まっているにもかかわらず、イ・ジェヨン副会長やイ・ソヒョン社長は取締役を引き受けておらず、権限だけ保有し、責任は負わない」とし、「経営にかかわる他のオーナー一家の子息たちも何の競争もなく、昇進を重ねており、しっかりした経営能力を備えられるかが疑問だ」と話した。
一方、サムスンとLG電子など、主力事業の首長が交替したが、大きな枠組みは変わらなかった。サムスンやLG電子の主要系列会社の代表取締役は、一部異動はあったものの、従来の座を守った。
このため、経営環境が悪化している状況で、危機突破の代わりに守りに入る選択をした人事と評価されている。「財閥ドットコム」のチョン・ソンソプ代表は「サムスンの人事を見ると、主要系列会社の代表が少し席を変える程度にとどまり、従来の体制を維持した」とし「変化と革新が必要な状況で、それを推進すべき新しい人物を発掘できていないものと思われる」と述べた。また、「主要グループが過去に比べて縮小した規模の人事を断行しており、従来のように未来に備える姿が見当たらなかった」と評価した。また、業績悪化との理由で、社員は会社を追い出されるのに、経営を担当した代表たちはその座に留まっているという批判の声もあがった。サムスンの50代の部長は、「会社の事情が難しいと従業員と役員を追い出しながら、代表たちはその座を守った」とし「このような状況で代表たちの指示がちゃんと受け入れられるか疑問だ」と述べた。
現代自動車グループをはじめ、SK、韓火(ハンファ)、錦湖(クムホ)、ロッテなどは、今月中に、CJと暁星(ヒョソン)は来年1月に人事異動を行う予定だ。
韓国語原文入力: 2015-12-02 20:14