中東呼吸器症候群(MERS)の余波で、今年韓国を訪れる外国人観光客数が昨年より最大で10%近く減少するという分析が出た。
20日、韓国文化観光研究院は「MERS発生にともなう観光部門の展望および対応方案」という報告書で、昨年韓国を訪れた外国人観光客数(1420万人)に比べて、今年は最大9.6%、最小4.5%減少した1284万人~1356万人になると予想した。
研究院は外国人観光客数が前年同期水準を回復するタイミングにより最終規模が変わると見た。 MERSが本格的に拡散する以前の今年5月まで、昨年対比で外国人観光客の増加率は約10%だった。 したがって昨年水準に回復する時点が9月であれば1356万人、10月なら1324万人、11月なら1307万人、12月なら1284万人となり、今年韓国を訪れる外国人観光客の規模が推算される。 回復時点がどうなるかにより、韓国政府が当初外国人観光客数目標値に設定した1550万人に比べて12~17%ほど減ることになる。
最終的に韓国の観光収入も昨年比で最大1兆9000億ウォン(約2000億円)から最小8800億ウォン(約930億円)程度減少するものと見られる。これは昨年の外国人入国者の1人当り平均消費額1272ドルに報告書作成時点の為替レート(1100ウォン)を適用して推算した数値だ。