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ロッテホールディングスは二男シン・ドンビン支持、長男の逆襲は困難

登録:2015-07-30 08:40 修正:2015-07-30 11:35
ロッテ“兄弟の乱”の行方
シン・ギョクホロッテ総括会長(車椅子に座っている人)が28日の夜、ソウル金浦国際空港を通じて日本から入国している=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 ロッテグループの“兄弟の乱”は一日で完全に鎮圧されたのか。でなければ残った火種が再び燃え出すのだろうか。

 シン・ギョクホ・ロッテ総括会長の長男、シン・ドンジュ前副会長が、父を表舞台に出して弟のシン・ドンビン会長を日本ロッテの経営から引き摺り下ろそうとした27日の試みは、理事が新総括会長の指示に従わず、逆にシン・ドンビン会長に肩入れしたことで挫折した。しかしシン・ドンジュ前副会長は持ち株会社である日本ロッテホールディングスの大株主として、経営権を争える基盤はそのまま維持している。ロッテ内外では、今後開かれるロッテホールディングス株主総会での結果が、兄弟の経営権紛争の分岐点になると見通す。

 シン・ドンビン会長は29日、グループ内部イントラネット網に役職員に伝えるメッセージを残した。シン会長は「ロッテが永く守ってきた企業価値が単なる個人の家族問題で揺らいではならない」と訴え、「皆さんのためにロッテが持続的な成長を遂げられるよう力を尽くします」と明らかにした。今回の事態に対し謝罪し、自身が名実共にロッテグループの後継者である事実を強調したと解釈される。

 今回の事件で最も理解し難いことの一つは、シン・ドンジュ前副会長の企てがあまりに愚かだったという点だ。シン前副会長は日本ロッテホールディングス代表理事のシン・ギョクホ総括会長を日本に連れていき、シン・ドンビン会長をはじめとするロッテホールディングス理事の解任を指示するようにさせたとのことだが、理事の解任は株主総会議決を経なければならない事案であり、初めからうまくいかないのは分かっていた。

シン・ドンジュの愚かなクーデター?
本当の争いでなく予告篇との観測も
シン総括会長の日本行きに長女が同行
他の家族がどちらに肩入れするか関心
結局は持株争い…現在はシン会長が有利
ロッテホールディングス株主総会が分岐点

ロッテグループ家系図//ハンギョレ新聞社

 このため今回の事態が本当の争いではなく、これから始まる戦争の予告篇ではないかとの観測もされる。今回のことでシン・ドンビン会長は明らかに打撃を被った。昨年末から続いてきたシン・ドンビン会長のグループ継承作業が、必ずしもシン・ギョクホ総括会長の意に基づくものでないという疑問が提起されたためだ。長女のシン・ヨンジャ・ロッテサムドン福祉財団理事長が父の日本行きに同行した点も注目される。シン理事長は子どもたちの中でもシン総括会長に最も寵愛されていることで知られ、ロッテ系列会社の持分も少なからず保有している。シン理事長がシン・ドンジュ前副会長に加担したのか、でなければ単に父に随行したのかは明らかでない。シン理事長を含む他の家族がシン・ドンジュ前副会長寄りであるなら、シン・ドンビン会長としては大きな負担になるほかない。

 だが、兄弟の経営権争いが今後始まるという観測は、すでに韓国と日本ロッテ双方の経営を率いるシン・ドンビン会長が十分な持株を確保できていないという前提での話だ。28日に開かれた日本ロッテホールディングス理事会では、シン・ギョクホ総括会長が参加せず、シン・ドンビン会長が棄権した中で、残り5人の理事が全員一致で新総括会長の代表理事解任を決議した。このため、すでに株主はシン・ドンビン会長を支持しているものと解釈される。

 シン・ギョクホ総括会長が迎え入れた佃孝之・代表理事社長がシン・ドンビン会長を支持している点も目を引く。ロッテグループ広報室の幹部役員は「ロッテホールディングスの理事は総括会長や会長が思いのままに任命したのでなく、株主が持分に基づいて選任した。シン・ドンビン会長はすでに50%以上の支持を得ており揺らぐことはない。株主総会で理事会決議(シン・ギョクホ理事の代表理事解任および名誉会長就任の定款改正)がそのまま通過する可能性が高い」と話した。

 結局ロッテグループの兄弟の争いの行方は、日本ロッテホールディングスの株主総会を見て明らかになるものと思われる。ロッテグループは「定期株主総会は来年1月だが、まもなく臨時株主総会が開かれると考えている」と明らかにした。

ユ・シンジェ イ・ジョンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-29 22:02

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/702401.html 訳Y.B

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