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後継争いに火種残すロッテお家騒動

登録:2015-07-28 23:34 修正:2015-07-29 08:08
 二兄弟の主要系列会社持分は同等
 真の主人を決める光潤社に注目
 持株会社の株式27%を保有 
 友好持分の確保により後継構図が決定
辛格浩ロッテ総括会長(右から二人目)が5月22日午後、ソウル・蚕室のロッテワールドタワー工事現場を訪問し説明を聞いている =ロッテグループ提供//ハンギョレ新聞社

 ロッテグループのシン・ドンビン会長が、父親の辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長を日本ロッテホールディングスの代表理事を退かせる方法で、兄のシン・ドンジュ前日本ロッテ副会長の“クーデター”鎮圧にひとまず成功したものの、後継争いはまだ終わっておらず、これが始まりという観測まで出ている。 後継構図が兄弟間の持分整理を通じて行われた状態ではないためだ。

 ロッテは昨年まで次男のシン・ドンビン会長が韓国側を、長男のシン・ドンジュ前副会長が日本側を継承すると展望されてきた。 しかし、辛格浩総括会長が昨年12月にシン・ドンジュ前副会長を日本ロッテの経営から締め出し、シン・ドンビン会長に日本ロッテの経営まで任せた。 これにより単一継承構図が表面化した。 今回の事態はこのような構図を揺さぶることはないが、経営権が安定していない状態であることを示している。 93歳で高齢の辛格浩総括会長の決心一つで後継構図に再び変化が起こりうる。

 二人の兄弟は現在、グループの主要系列会社の持分をほぼ同等に保有している。グループの代表会社であるロッテショッピングの場合、弟のシン・ドンビン会長が13.46%、兄のシン・ドンジュ前副会長が13.45%を保有している。 また別の核心系列会社であるロッテ製菓の場合、弟が5.34%、兄が3.92%を保有中で、ロッテ七星は弟が5.71%、兄が2.83%を持っている。 シン・ドンビン会長が若干多い持分を持っているが、特別な意味のある差ではない。

 韓国ロッテグループの持株会社格であるホテルロッテは、二人の兄弟が共に持分を持っておらず、ホテルロッテの最大株主(持分率19%)である日本ロッテホールディングスの場合、兄弟がそれぞれ20%ずつの持分を保有しているという。 日本ロッテホールディングスは公開法人ではないため持分構造が公開されていない。

 韓国と日本のロッテグループの真の主人を決めるためには、東京の新宿にある小さな包装資材販売会社である光潤社の持分構造を見なければならない。 光潤社はロッテグループ全体の持株会社と言える日本ロッテホールディングスの持分27%を保有している。 非上場である光潤社の持分構造も公開されていない。辛格浩総括会長がこの会社の持分を50%以上保有しており、二人の息子に同じように分けたという話があるが確実ではない。

 昨年末からシン・ドンビン会長が兄を締め出して日本ロッテの経営権を持つ過程で、ロッテグループは辛格浩総括会長の意向が反映されたものと強調してきた。 そのため、外部では辛格浩総括会長が次男に光潤社の持分を集める方式で後継構図を整理したという推測が出ていた。 だが今回、辛格浩会長が長男の肩を持ったことが明らかになり、そのような推測が根拠を失った。

 結局、辛格浩会長が保有中の日本ロッテホールディングス持分と光潤社の持分がどの程度なのか、二兄弟が両社で父親の持分を含めて如何に多くの友好持分を確保できるのかにより後継構図が決定されるものと見られる。 匿名を要請したロッテグループのある役員は「兄弟がすでに水面下で光潤社の友好持分を確保するための競争を行っているという話もあり、借名で光潤社の株式を集めているという話もある。光潤社を誰が支配するかが後継争いのカギだ」と話した。

ユ・シンジェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/702239.html 韓国語原文入力:2015-07-28 21:58
訳J.S(1689字)

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