本文に移動
全体  > 経済

ソウル新地下鉄9号線が地獄の通勤列車に

登録:2015-04-03 08:49 修正:2015-04-03 14:32
空港路線との相互乗り入れを模索
ソウル地下鉄9号線の2段階開通後、初めての平日出勤時間となる先月30日朝、江西区のヨムチャン駅から総合運動場駅方向の電車に乗った乗客がぎゅう詰めの中で出勤している。イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 ソウル市が直結運行方案を国土部などに提案
 仁川空港発コレイル列車を9号線と乗り換え
 総合運動場駅まで運行させる案を検討
 ソウル市「電気転換装置付けるだけで可能」
 国民安全処「早期増車を要請する」

 ソウル市が事業初期の利用予想乗客数をあまりに低く見積もり生じたソウル地下鉄9号線の混雑問題を解決するため、仁川(インチョン)空港鉄道列車と9号線を相互乗り入れする方案を政府に提案したことが2日確認された。ソウル市関係者はこの日、「仁川空港鉄道と9号線の直結運行方案をコレイル空港鉄道(コレイルの子会社)と国土交通部に提案した」と明らかにした。仁川空港鉄道列車を地下鉄9号線に連結させ、出勤時間帯の一部乗客を乗せる考えだ。

 9号線と仁川空港鉄道の直結運行方案は、仁川空港を出発した空港鉄道列車が金浦(キンポ)空港駅から本来の終点であるソウル駅の代わりに、9号線に移して総合運動場駅まで伸ばすもの。金浦空港駅内で二つの路線はすでに連結されている。国土交通部はソウル市が提案する前に仁川空港鉄道を9号線に連結する新規直結路線を長期課題として検討しており、関連研究サービスも進行中であることが分かった。

 ソウル市が検討した案は大きく二つある。コレイル空港鉄道が余分の電車を保有しているので、それを「仁川空港~総合運動場」直結路線に新規に投じる案と、電車を追加させず特定時間帯にだけ既存の仁川空港鉄道便の一部を金浦空港分岐点にしてソウル駅ではなく総合運動駅方向に運行させる案だ。9号線には朝の出勤時間帯に2便ほどの増車(全12両)効果が期待できる。

 ソウル市は電車の相互乗り入れで前提となる信号・電気体系の分析を終えたと説明した。ソウル市関係者は「仁川空港鉄道と9号線の信号体系は同じで、電圧は空港鉄道が2万5000ボルト、9号線が1500ボルトと異なるが、転換装置のコンバータを設置すればすむ」と話す。ソウル市の別の関係者は「民営化を目標にするコレイル空港鉄道より、管轄の国土交通部が検討して決めるしかない」と指摘した。

 ソウル市が仁川空港鉄道列車の乗り入れを提案したのは、9号線の混雑対策として無料バスや予備列車1便を緊急に投じたが役に立たなかったためだ。ソウル市が昨年発注した追加電車も製作に時間がかかり、来年9月から投入(20両、2017年末50両)が可能だ。

 先月28日に開通したソウル地下鉄9号線の2段階区間の混雑問題は、政府とソウル市の誤った需要予測判断や予算の駆け引きによって生じた。政府とソウル市は9号線導入のための財政妥当性調査(2005年)を通じて、一日の利用客を24万人と見積もったが、2段階開通後から一日約48万人が乗り込んでいる。当初需要予測が大きく外れてしまったのだ。

 ソウル市は9号線の混雑を憂慮し、2013年に企画財政部に電車購入費511億ウォンの支援を要請した。政府は地方自治体が行う地下鉄建設事業の初期車両購入費の40%を負担することになっているが、同部は「運行中の増車分は初期車両購入費とはみなせない」と断った。

 パク・インヨン国民安全処長官はこの日午前、9号線金浦空港駅から汝矣島(ヨイド)駅までの急行列車に乗車して混雑レベルを確認した後、「エスカレーター、火災、圧死事故など安全災害可能性がある。ソウル市と企画財政部に協調を求め早急に9号線増車がされるようにする」と述べた。ソウル市の資料によれば、出勤時間帯の午前7時50分~午前8時20分の9号線ヨムチャン駅~堂山(タンサン)駅間の混雑度(乗車定員数に対する実際の乗客数)が237%に達する。混雑度が225%を超すと乗客は呼吸困難を感じる。

イム・インテク、ウム・アオンウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-03 01:27

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/685335.html 訳Y.B

関連記事