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今度はMSと手を握りグーグル牽制…サムスン電子の二股戦略

登録:2015-03-24 23:42 修正:2015-03-25 06:43
ギャラクシーS6・エッジにスカイプ搭載
タブレットには「オフィス365」インストール
サムスン電子、業務用市場先行獲得の布石
MS、Windows生態系拡張の機会に
「ギャラクシーS6」と「ギャラクシーS6エッジ」 //ハンギョレ新聞社

 サムスン電子が“二股”戦略で、グーグルとマイクロソフト(MS)を並ばせた。 グーグルもMSもスマートフォンとタブレット画面の良い場所を占めるためにサムスン電子に向け“求愛作戦”を展開せざるを得なくさせたわけだ。

 サムスン電子とMSは「ギャラクシーS6」や「ギャラクシーS6エッジ」を含めてサムスン電子が今後出す主要スマートフォンとタブレットにMSのモバイルサービスを基本搭載することで協約を結んだと24日明らかにした。 スマートフォンにはMSのクラウド基盤メモサービスである「ワンノート」とコンテンツ保存サービス「ワンドライブ」、インターネット音声・映像通話サービス「スカイプ」が基本搭載される。 タブレットにはそれらと共にワード、エクセル、パワーポイントで構成されたオフィスも基本インストールされる。

 これに伴い、今後発売されるサムスン電子のスマートフォンおよびタブレットユーザーは、仮想空間(クラウド)に合計115ギガバイト(GB)容量の保存空間を無料で活用できる。 写真や映像などをLTEと無線LAN(Wi-Fi)等を通して保存空間に保管しておき利用できることになる。 サムスン電子の企業間取引(B2B)チャンネルを通じてスマートフォンやタブレットを購入した企業ユーザーは、MSのクラウド基盤オフィスサービス「オフィス365」も利用できる。 オフィス365はインターネットを通じてワード、エクセル、パワーポイントのソフトウェアを呼び出して使い、Eメール、カレンダー、テレビ会議などを利用できるようになる。

 サムスン電子とMSは今回の協力を通じて、これまで互いが必要とするものを満たすことができるようになった。 サムスン電子は急速に拡大している業務用・教育用モバイル機器市場を先行獲得し、アップルを再び追い抜く機会をつかみ、MSはモバイルのウィンドウズ生態系を拡張する上で最大の弱点に挙げられたスマートフォンとタブレット側を補強できることになった。 韓国MS関係者は「サムスン電子、MS、消費者は揃ってシナジー効果を享受できるだろう」と話した。

 グーグルは当惑しているように見える。 業界関係者は「グーグル側から見れば、アンドロイドで熱心に市場を作っておいたのに、MSが横からやって来て中心の席を占めたようなものだ。 後頭部を殴られたようなものだ」と解説した。 グーグルとMSは共に「モバイル ファースト! クラウド ファースト!」ビジョンを掲げ、激しい主導権争いをしている。 両社は互いに相手の名前を口にすることさえ避けており、地域の名前を取ったニックネームを付けて呼ぶほど仲が悪い。グーグル関係者は「ユーザーのモバイル サービス選択の幅が広がった点に注目する。グーグルとMSは共にユーザーの選択を受けるために最善を尽くすだろう」と話した。

キム・ジェソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/683768.html 韓国語原文入力:2015/03/24 20:11
訳J.S(1422字)

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