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現代自動車、投資家権益保護要求を電撃受け入れ

登録:2015-03-13 21:13 修正:2015-03-14 09:01
理事会内部に機構・手続きを用意…国内大企業で初めて
ソウル良才洞の現代自動車本社 パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 社外重役の1人を投資家権益保護担当に任命
 韓電跡地高価購入 株主利益き損論議一段落

 現代自動車が国内外の投資家(少数株主と機関投資家)の要求を受け入れ、会社の最高意志決定機構である理事会内に投資家権益保護のための機構と手続きを用意することにした。 韓国の大企業が理事会内に投資家権益保護装置を用意するのは初めてだ。

 現代自動車の投資家は13日、ソウル・良才(ヤンジェ)洞の現代自動車グループ社で開かれた2015年定期株主総会で投資家権益保護方案の用意を要求した。投資家代表として立ったオランダ年金基金(APG)アセットマネージメントのパク・ユギョン アジア企業支配構造担当理事は、理事会傘下に支配構造の改善と投資家権益保護のための組織を置き、該当組織で毎年一回現況報告書を発刊することを要求した。 また、社外重役のうち1人を投資家権益保護担当に任命し、投資家と定期的に会合を持って理事会に意見を伝達することも要求した。

 現代自動車は投資家の要求に対して「意見を反映して後続措置を取る」として、受け入れる意志を明らかにした。 現代自動車は理事会傘下の倫理委員会の機能として、既存の遵法経営の他に少数株主と投資家権益保護を追加する方針だ。 また、社外重役のうち1人を少数株主と投資家権益保護担当に任命し、理事会意志決定時にこれら株主の権益が保護されたか否かを点検し、意見を出す方案も推進する方針だ。

 現代自動車が投資家の要請を受け入れることにより、昨年9月ソウル・三成(サムソン)洞の韓国電力敷地高価買い入れと関連した株主利益き損論議は一段落することになった。 当時、国内外の投資家は現代自動車グループが株主の同意を求める手続きを省略してチョン・モング会長の決定だけで鑑定価格の3倍を超える10兆5500億ウォン(約1兆1600億円)という巨額で落札したことは株主の利益を無視したものだと抗議した。 特にコンソーシアムを構成して入札に参加した現代自動車、起亜自動車の理事が正確な入札価格を知らないまま全会一致で敷地入札案件を承認したことが明らかになり、意志決定の不透明性が俎上に上がった。

 その後、外国人投資家らは現代自動車の株式を先を争い売却し、敷地落札以前に45.7%あった外国人の投資持分が昨年末には最低43.6%まで減少した。 落札直前に23万ウォン水準だった株価も一時は35%以上下がり14万9千ウォンまで墜落した。

 現代自動車と投資家は2月末に会合を持って、投資家権益保護方案に関して意見接近を成し遂げたという。 現代自動車はチョン・ウィソン副会長が株主総会に直接参加して、会社の投資家権益保護意志を示す方案を検討するほどに積極的姿勢を見せている。

 経済改革連帯のキム・サンジョ所長(漢城大教授)は「投資家権益保護機構と手続きの用意だけで(韓電敷地高価買い入れ入札のような問題の)再発防止策が用意されたと断言する訳には行かない。しかし、これまで市場と株主の要求に耳をふさいできた現代自動車が従来のような意志決定は困難になったことを悟って、投資家の声に反応し始めたことには大きな意味がある」と評価した。

クァク・ジョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/682118.html 韓国語原文入力:2015/03/13 09:54
訳J.S(1526字)

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