スマートフォン端末の出庫価格が急落している。出庫価格20~30万ウォン(1ウォンは約0.1円)台のスマホが相次いで登場し、高価格戦略の先頭に立っていた最新・主力モデルの出庫価格も相次いで値下げされている。 端末支援金はじわじわと高くなり、すでに相当数のスマートフォンの支援金が上限(30万ウォン)に達した。 高価格戦略を展開した製造メーカーは端末倹約消費ムードの拡散などにともなう販売不振で、工場の稼動率まで低下すると出庫価格を下げ、移動通信会社は「端末流通構造改善法」施行の恩恵を一人占めしているという非難を避けるため支援金を増やしている。
KTはLG電子の「G3」スマートフォンの出庫価格を25日89万9800ウォンから79万9700ウォンに下げると23日明らかにした。 LG電子はこれに対して「KTだけでなくSKTとLGU+もG3の出庫価格を同日、同じ幅で下げる」と説明した。 G3は発売されて6か月にしかならないLG電子の最新・主力製品という点で、法施行の効果として挙げられていた端末出庫価格引き下げ競争が本格化するのではないかと分析されている。これに先立ちLG電子は「G3 BEAT」「Gx2」「G3A」の出庫価格も下げた。 同社関係者は「販売拡大が狙い」と説明した。
一方パンテックは、端末出庫価格をさらに破格的に下げ「大当たり」した。78万3200ウォンだった「VEGA IRON2」の出庫価格を35万2000ウォンに下げた。 KTが先ずVEGA IRON2の出庫価格を下げ利益を得て、LGU+が続いて下げ、さらにSKTも加勢した。出庫価格引き下げを通じてLGU+はVEGA IRON2で一日2500人の加入者を誘致する記録を立て、移動通信3社ともにパンテックが企業再建手続きに入り頭を痛めていたVEGAスマートフォンの在庫を全て処理できた。 パンテック関係者は「移動通信3社ともに工場倉庫にある物量を追加で欲しいと言っている」と明らかにした。
パンテックはこの経験を基に21日、「VEGA ポップアップノート」スマートフォンを出庫価格35万2000ウォンで発売し、初回の供給物量3万台を2時間で完売する記録を立てた。 VEGAポップアップノートは端末スイッチを引けば自動でペンが飛び出してくるのが特徴だ。 性能はサムスン電子の「ギャラクシーノート4」と同等だが、出庫価格(ギャラクシーノート4は95万ウォン)は半分にもならない。 出庫価格から端末支援金を控除すれば、消費者負担は10万ウォンにもならない。 パンテックは「『シークレットノート』と『シークレットアップ』等の他モデルの出庫価格もまもなく大幅に引き下げる」と明らかにした。
これに対しサムスン電子も最新・主力スマートフォン「ギャラクシーノート4」の出庫価格を下げるかに関心が集まっている。サムスン電子は12日、「ギャラクシーグランド2」と「ギャラクシーコア」の出庫価格をそれぞれ42万9000ウォンと25万9600ウォンから37万4000ウォンと20万9000ウォンに下げた。 サムスン電子関係者は「『ギャラクシーノート4』は発売時点ですでに出庫価格を以前のモデルより13万ウォンも低く策定しており、『ギャラクシーS5』はすでに二度も価格を下げており追加引き下げの計画はない」と一蹴した。 サムスンの別の関係者は「最新スマートフォンモデルの販売が振るわず、工場稼動率まで下がった状態だ。 追加対策が必要な時点でもある」と話した。 ある移動通信企業の関係者は「端末メーカーと出庫価格引き下げ交渉対象モデルにサムスン電子の最新スマートフォンも載っている」と明らかにした。
ある端末メーカーの役員は「移動通信会社が出庫価格引き下げを強力に圧迫している。 一つ心配なのは、スマートフォンの出庫価格が30万ウォン台になり、利用者は10万ウォン内外だけを負担すれば良いという認識が広がっていることだ。 消費者が出庫価格の追加引き下げを待つために最新スマートフォンの購入を先送りし、端末メーカーは在庫を心配して追われるように出庫価格の追加引き下げに向かう状況が続きかねない」と話した。