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[単独] 望遠市場、路地商圏死守‘終わりなき戦い’

登録:2014-04-14 21:55 修正:2014-04-15 05:33
初めてSSM自主閉店を導いたが
3か月後にチェーンマートに 再び危機
"10年を越えた努力 水泡に帰すかも" ため息
マート側は "我々は大企業ではない"
ソ・ジョンレ望遠(マンウォン)市場商人会会長(右側)が13日午後、ソウル麻浦区(マポグ)望遠洞(マンウォンドン)○マート前である店員に以前に入居していた企業型スーパーマーケット(SSM)ホームプラス エクスプレス望遠店などについて話している。 キム・ソングァン記者 flysg2@hani.co.kr

 大企業資本よりは小さいものの、市場商人が相手にするには手にあまる中小資本自営業者が‘路地商圏’に出現した時、何が起きるのだろうか。 それも企業型スーパーマーケット(SSM)が退いたその後にできるならば。

 大型マートと企業型スーパーマーケットに囲まれて生存の脅威を受けてきたソウル麻浦区(マポグ)望遠市場の商人たちが、‘自営業者’が運営する大型スーパーマーケットのために苦悶に陥った。 商人たちは3ケ月前に企業型スーパーマーケットであるホームプラス エクスプレス望遠店が閉店して、数年ぶりに一息ついた状況だった。

 13日、ホームプラス エクスプレス望遠店が閉店した空き店舗に開店した‘○マート’は、全国に同名の店舗が多くあるが、大企業チェーン店ではない。 数店ずつ店舗を所有した個人事業者が地域別に運営しているとのことだ。 だが‘資本力’は企業型スーパーマーケットにも劣らないというのが市場商人たちの話だ。 ○マートはホームプラス エクスプレス望遠店が建物オーナーに払っていた月賃貸料に550万ウォンを上乗せし月2350万ウォンの賃貸料を払って入居した。 市場商人たちは 「○マートはホームプラス エクスプレスと似ているが、大企業ではなく訴える所もない」ともどかしがった。

 2002年から10年にわたり望遠市場近くに大型マート2ヶ所と企業型スーパーマーケット1ヶ所が開店した。 商人たちは2012年に生まれて初めて街頭で戦わざるを得なかった。 大型店舗ができるたびに売上が減っていったためだ。 1年を越える戦いの末に、商人たちはホームプラス側とホームプラス エクスプレス望遠店の閉店について合意した。 昨年12月31日、ホームプラス エクスプレス望遠店がついに店を閉めた。 2007年の開店以来5年ぶりだった。 市民社会団体などからは経済民主化の象徴的事例という評価も出てきた。

 しかし‘祭り’は3ケ月も続かずに終わった。 先月26日、ホームプラス エクスプレスがあったその空店舗に○マートが入店を準備したためだ。 一瀉千里に工事を終えたこの大型マートは13日に開店した。

 ○マートにはホームプラス エクスプレスに設置されていたショーケースなどがそのまま入ってきた。 マートをいっぱいに満たした商品の中には大企業系列のロッテスーパーの‘ハーモニーマート’から安値で納品された商品もあると言う。 ロッテスーパーは、2012年にハーモニーマートを所有していたCS流通を買収した。 ハーモニーマートは個別店主が価格などを定められる任意加盟店として認定され、個人スーパーと同じく路地商圏への開店制限などを受けないものの、事実上企業型スーパーマーケットと変わらないという指摘も受けてきた。 ○マートが望遠市場の商人たちには事実上看板だけ変えた企業型スーパーマーケットと受け止められる理由だ。 昨年の国政監査では大企業マートとは異なり、開店などには規制を受けないものの、大型流通企業から商品を供給される‘変種企業型スーパーマーケット’の路地商圏侵害問題が提起されたことがある。

 望遠市場で自営町内スーパーを営むイム・ビョングン(49)氏は「普通、町内スーパーは地域の商品代理店から商品を仕入れる。 大企業が物流システムを利用して物量を安価で供給されて、インテリアもホームプラス エクスプレスのものを使うなら、3ケ月前と何が違うというのか」と話した。

 商人の虚脱感が大きいことは皮膚で感じられた‘閉店効果’のためだ。ホームプラス エクスプレスは年間80億ウォン規模の売上を上げて、望遠市場一帯の商圏を掌握していた。 実際、ソウル合井洞(ハプチョンドン)ホームプラス開店阻止住民対策委員会が、先月5~11日に望遠市場周辺商店55店を対象に面接調査した結果を見れば、企業型スーパーマーケット閉店直後に売上が増加したという店舗が31店舗(56.4%)に達した。 最大30%まで増えたという店舗があるほどに効果が大きかった。 チョ・ヨンクォン対策委執行委員長は「閉店以後に売上が減ったところはただの一店もなかった」と説明した。

 望遠市場の87ある店舗の商人たちは、ホームプラスに包囲された状態で孤軍奮闘してきた。 2002年、市場から1.5kmの場所にホームプラスが買収したカルフール上岩(サンアム)店が、2007年にはホームプラス エクスプレスが市場の前に開店した。 昨年3月には1km離れたところにホームプラス合井(ハプチョン)店が開店した。 ‘三重包囲網’だった。 商人が粘り強く開店阻止運動を行った結果、昨年ホームプラスは合井店の15種の品目販売制限に合意した。 ホームプラス エクスプレスの閉店も引き出した。大企業と伝統市場の間の‘模範共生事例’と呼ばれもした。

 力を得た商人たちは、市場の天井アーケードを新たに設置して、大型マート義務休業で生まれた‘隙間市場’攻略のために、伝統市場としては異例の商品広報ビラも作った。 市場で購入した商品を配達するシステムも導入した。 ソ・ジョンレ望遠市場連合会会長は「企業型スーパーマーケットが閉店し、市場流動人口が増えたことにより希望も感じられた。 ところが、ホームプラス エクスプレスの施設をそのまま使うマートが再びできれば全部が無駄になる」と心配した。

 しかし、望遠市場前に開店した○マート側は「私たちは大企業でもないのに、同じように取り扱われるのはくやしい」という立場だ。 ○マート関係者は「ホームプラス エクスプレスの閉店の知らせを聞いて開店を準備してきた。 法人登録は行ったが、店舗を2つ持っているだけで個人事業者に近い。 ホームプラス エクスプレスの施設は、中古市場で購入した」と話した。 ○マート側は「大企業の物流システムを利用するのも利潤追求のための価格競争力確保方法であり、問題になることはない」と明らかにした。

 伝統市場から半径500m以内に企業型スーパーマーケットの開店を阻む流通産業発展法などがあるが、関連規定は大企業以外の資本力のある流通企業には適用されない。全国流通商人連合会のイン・テヨン共同会長は「数年前から2~3店ないしは10店以上の店舗を持つ中小規模の業者が伝統市場の商圏に入ってきて営業をするケースが多い。 商圏を確保した後に大企業に店舗を譲る場合もあり問題になっている」と話した。

パク・スンホン記者 abcd@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/632570.html 韓国語原文入力:2014/04/14 15:41
訳J.S(3021字)

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