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三星(サムスン)の税金負担がアップルの半分である理由

登録:2014-02-10 21:52 修正:2014-02-11 07:39

 米国最大の企業アップルの最高経営者ティム クックが昨年5月、米議会の聴聞会に立った。 疑惑は‘租税回避’であった。 上院常設調査小委員会は2009年から4年間、アップルが海外で740億ドル(約79兆ウォン・以下 2012年末為替レート基準)を稼いだが税金はほとんど納めなかったと彼を追い詰めた。 例えば、租税回避処の一つであるアイルランドに本社を置く子会社‘アップル オペレーションズ インターナショナル’(AOI)は同期間に300億ドルの利益を上げたが、一銭の法人税も納めなかった。 議会の追及に対してティム クックはアップルが米国と海外で全て決まった法に則り税金を納めたと抗弁した。

 反対に彼は議会に一つの要求をした。 35%(地方税を含めば39.2%)の法人税最高税率があまりに高いので、 "20%台中盤" に下げてほしいということだった。 iPhoneなどを売ってアップルは2012年に米国だけで197億ドル(21兆609億ウォン)の利益を上げ、60億ドル(6兆4236億ウォン)を税金として納めたという点も強調した。 アップルの利益の内、税金の比重を意味する有効税率(法人税費用/法人税引き前純利益)は30.5%であった。 実効税率とも呼ばれる有効税率は、低いほど納める税金が少ない。

三星(サムスン)税負担、アップルの半分

 ティム クックの願いは韓国では現実だ。 我が国の法人税最高税率は彼の要求値よりも低い22%(地方税を含めば24.2%)だ。 それでは世界1位企業(株式価値総額基準)であるアップルの競争者である三星電子(以下 三星)は利益の内どれだけを税金として納めているのだろうか?

 国内最大企業の三星は、2012年に20兆7479億ウォンの純利益を上げ、税金として3兆3493億ウォン(以下、個別事業および監査報告書基準)を納めた。 三星が明らかにした有効税率は16.1%に留まった。 実際、国税庁に納付した金額ではない海外法人などを除いた会計基準上の‘法人税費用’ではあるが、三星の税負担はアップルの半分水準だ。米国では議会次元で自国の最大企業が国内外で税金をきちんと納めているかを調査し、聴聞会を開いて最高経営者を呼び出すが、我が国ではなされ難いのが現実だ。

 三星の税負担がアップルに比べて低い最も大きな理由は、我が国の法人税最高税率が米国よりはるかに低いためだ。 我が国の最高法人税率は経済協力開発機構(OECD)平均(地方税を含めて25.6%)より低い。

 2番目の理由は‘税金割引恩恵’と言える非課税減免を三星がアップルに比べてさらに多く享受しているためだ。 三星の有効税率は、地方税を含めて最高税率の67%水準だが、アップルの有効税率はこれより高く、最高税率に対して78%水準だ。非課税減免が韓国と米国間の最高税率の差以上であり、三星とアップルの税負担格差をさらに拡げているわけだ。 三星が受けた非課税減免恩恵は、2012年法人税費用の半分を越える1兆8715億ウォン(会計上の税額控除)だ。

リュ・イグン記者 ryuyigeun@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/623526.html 韓国語原文入力:2014/02/10 21:27
訳J.S(1421字)

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