小さくても強い、最高の厨房家具職人たちが集まった。 協同組合の名前は‘韓国人の厨房家具’. KCOOPは今後生産する家具製品のブランド名だ。 台所(Kitchen)の最初のアルファベットと協同組合を意味する(Coop)から付けた。 先月15日、京畿(キョンギ)道庁で協同組合申告証を受け取り、今月6日に事業者登録証も発給された。
「私たちシンク台業界では、ハンセムが三星(サムスン)です。 厨房家具の路地商圏がみな崩れています。 一人では黙ってやられるしかありません。 多数が力を合わせてハンセムと対抗してみようと同意を集めました。」 KCOOPのオ・ヨンソン(49)理事長は 「大韓民国を代表する厨房家具職人らが意気投合した」と強調した。 KCOOPの創立組合員として中小規模事業者28人が参加した。 ひとりひとりが業界で実力と信望を備えた数十年の経験を持つ職人たちだ。
"3~4年前からハンセムが破格的価格で乗り出して来ました。 低価格な東南アジア産の合板を材料にして、大規模工場に自動化投資をしました。 納品企業等の単価引き下げを圧迫してですね。 その後、価格が逆転しました。 今ではハンセムの家具の方が私たちのものより安いのです。 このままでは、中小企業は全滅します。"
家具市場は2000年代中盤以後、持続的な不況を体験している。 ハンセムもまた、危機克服のために攻撃的コスト削減と国内市場占有率の拡大に乗り出した。 不況で縮んだ市場をハンセムが荒々しく打ち入り、5000程度と推定される‘シンク工場’(中小規模厨房家具業者)の市場基盤が根こそぎ抜かれつつある。 KCOOPによれば、ハンセムは1年前に9万9000ウォンだった3段本箱をショッピングモールやオンラインを通じて4万9000ウォンで販売している。 低価格戦略で群小インテリア業者の注文物量までさらいつつある。
"2005年まで月5億ウォンの売上がありました。 2008年の金融危機の時に一度不渡りを出して、今月の販売は1億ウォン以下に減りました。 ほとんどの企業等が2000年代中盤に較べて半分以下になっています。" 京畿道(キョンギド)広州(クァンジュ)で家具の扉を生産しているオ・クグォン(50)キョンウォンオリックス代表の話だ。 オ代表はオ理事長のいとこで、やはりKCOOPの組合員だ。 「ハンセムは密度の低い東南アジア産の低価格合板を多く使っているが、中小企業らは高品質の国産合板を使っています。 それでも消費者はハンセムの方が高級だと考えていますね。 高級イメージの上に、さらに安価で販売すれば、私たちがどうして適うでしょうか?」
オ理事長が加勢した。 「中小企業には低密度合板にねじを打ち込める高価な装備がありません。 私たちのように手動機械を使えば、合板は簡単につぶれます。 だから、価格の安い合板を使いたくても使えないのです。 供給物量が少ないためにホームショッピングには接近できず、大量購買で単価を下げることもできません。 ブランドもないですしね。 切迫しています。」オ理事長は「非常に切迫しているので、人々の意識が協同組合にあっという間に集まったようです」と話した。
KCOOPは来月から本格的な全国ネットワーク構築に入る予定だ。 首都圏に12ヶ、全国各地に12ヶ、計24ヶの地区組織網を上半期中に作るということだ。 各地区ごとに7~8人ずつ、計170~180人の組合員を募集する計画だ。 人口で言えば、30万人に1人の組合員事業体を置くわけだ。 組合員の出資金は一旦100万ウォンと決めた。 組合員一人当たり毎月10万ウォンずつの会費を集め、事務室運営費い充当することにした。
KCOOP側は組合員の募集はさほど難しくはないと楽観している。 KCOOP結成の便りがすでに業界に知られていて、最初の28人の設立者たちの信頼と連帯が強固なためだ。 設立組合員は最近3ケ月間に11回も集いを開いた。 出席率は90%以上だった。 皆が固く団結した組合員は、良質な業者を多数引き込むことに力を注いでいる。 国税および地方税の完納証明書など最小限の企業健全性を裏付ける資料の提出も要求することにした。
クラテク(キム・キヒョン代表)やNFC(ソン・ギヨン代表)のような、名前の知られた原材料供給企業等もKCOOPに参加した。 ハンセムにも大規模に納品している中堅企業等だ。 「協同組合? 皆で一緒に豊かに暮らそうということじゃないの。 私たちには製品開発能力もあるので、KCOOPで新しい機会を開いて行けそうです。 うまくいかせなければならないし、うまくいくでしょう。」(キム代表) 「小さな企業は足下の火を消すことに汲々とせざるをえません。 協同組合に多数が集まれば、製品標準化と共同購入で原価低減もできるでしょう。 親環境もやってみたいです。」(ソン代表)
KCOOPは高級品と中低級品に分けて、10種内外の厨房家具シリーズ製品を開発する予定だ。 全国で170人程度の組合員が集まれば、独自製品開発の条件が取りそろうだろう。 KCOOPブランドの広報とオンライン ショッピングモール等を通した別途マーケティングも可能だと見る。 「じっとしていれば私たちの工場の製造基盤が崩れます。 皆が力を合わせればやっていけるという確かな共感が形成されました。 やっと希望のひもを掴んだ感じです。」(オ・クグォン代表)
京畿道広州/キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr