ＢＴＳ、１年ぶりにオンラインライブ開催…米国公演は１７５万円超えの闇チケットも
V、ふくらはぎの負傷…ステージは一緒に
舞台の幕が上がると、防弾少年団（BTS）は牢屋に閉じ込められていた。ダンサーたちが金づちで鍵を壊すと、鉄格子がゆっくり開き、BTSが登場した。ステージを焦がれていた思いが垣間見えるパフォーマンスだった。
BTSは24日午後6時30分から全世界を対象に開かれた「BTSオンラインコンサート（PERMISSION TO DANCE ON STAGE）」で華麗な舞台を披露し、パンデミックによってこれまで行えなかったコンサートの渇望を解消した。昨年10月以降、約1年ぶりのオンラインコンサートだった。
コンサートのコンセプトは「喜びの祝祭」だった。BTSの歌「パーミッション・トゥ・ダンス」の歌詞のように「どこにいても、誰でも、一緒に踊ることを許された」というメッセージを伝えた。歌のコンセプトと雰囲気によってセクションが分かれ、曲別に舞台セットが転換された。
BTSは、オンラインコンサートでも華麗なパフォーマンスに舞台効果を加え、主なヒット曲をパワフルなダンスとライブで披露した。
オープニングの選曲は「ON」だった。筋肉に痛みが生じたVはダンスなしで座ったまま舞台を共にした。他のメンバーたちはダンサーと一緒にオフライン公演と同じように華やかなダンスを演出した。
次の曲の「FIRE」では、華やかな炎の効果とともにムードを盛り上げた。ダンサーたちはライトを手にして共に踊った。メンバーはセンターステージに移動してパフォーマンスを繰り広げた。「DOPE」のステージでは自ら映像カメラを持って舞台を楽しむ姿を見せた。
シュガは「2年前、ソウルでファイナルコンサートを行った。今ここには（ファンの皆さんは）いないけれど」と切り出し、オフライン公演の思い出を語った。ジンは投げキッスを飛ばし「（公演を）本当にやりたかった」と笑みを浮かべた。
ジミンは「今日、皆さんもそうだろうし、僕たちもとても期待していた。こうして会えることがありがたく、光栄だ。今日ここにいない皆さんのために精一杯舞台を見せる」と語った。J-HOPEは「僕たちと一緒にどっぷり浸かって楽しんでほしい」と述べた。
RMは「また皆さんと舞台で会えることになった。舞台で踊って歌う時が僕たちらしくて楽しい。久しぶりなので、大変だという思いもなくはない。ジョングクはどうか」とマイクを向けた。これに対してジョングクは「大変さよりも嬉しさが数十倍、何百倍も大きいから心配していない。今日のステージがしたくて、この間個人ライブで部屋コンサートをしてみた。今日メンバーと正式に舞台に立つことができて、はるかに楽しい」と語った。
筋肉の痛みにもかかわらずコンサートに参加したVは「リハーサルでミスしたために負傷した。本当に大丈夫だから心配しないで。これからがスタートなので最後まで盛り上がってほしい」とファンを安心させた。
Vは同日のオンラインコンサートを控え、筋肉の痛みを訴え、この日の舞台ではダンスができなかった。Vは前日夕方のリハーサルの途中でふくらはぎの筋肉の痛みを訴え、病院で検査と診療を受けた。骨に異常はないがしばらくダンスやパフォーマンスなど過激な動きは控えるようにとの診断を受けた。
BTSは動くベッドなど様々な移動装置に乗ったりもし、ダンサーが白鳥の翼となってBTSをブラックスワンに形作る華やかなステージを披露した。BTSのメンバーは、ネットフリックスのドラマ「イカゲーム」の登場人物が言う「やめろ、このままじゃ皆死んじまう」というセリフを真似て笑いを誘った。
同日のコンサートでは、BTSが9月20日に参加した国連での演説の様子も公開された。メンバーたちは「当たり前だと思っていた瞬間の大切さに改めて気づく時間だった。若者の未来に対して、暗いとばかり思わないでほしい。若者が主人公である物語のページはまだまだ残っている。世の中が止まったと思っていたが、少しずつ良くなっている。エンディングではなく、変化の始まりだ」と述べた。
BTSはこの日、最後の曲「パーミッション・トゥ・ダンス」を含め約23曲を歌った。
同日のコンサートは、大型スタジアムの公演場（オリンピックメインスタジアム）でステージを形成した。BTSがオフラインでの大型ステージに立ったのは、2019年10月のオフラインコンサート「BTSワールドツアー ラブ・ユアセルフ：スピーク・ユアセルフ－ザ・ファイナル」が最後だった。
J-HOPEは最後の曲の前に「だんだん状況が良くなってきているように感じる。本当に『Spring Day』の歌詞のように、近いうちに皆さんに会いに行く」と話した。続いてジンは「次の米国公演を皮切りにもっとたくさん訪ねていくので、もう少し待っていてほしい」と話した。
BTSは11月27～28日と12月1～2日に、米ロサンゼルスでコロナ禍以降初のオフラインコンサートを開く。チケットは完売となり、一部の闇チケットは価格が1800万ウォン（約175万円）まで高騰した。
訳C.M
