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釜山映画祭執行委員長辞退を迫る市に映画団体が抗議

登録:2015-01-26 23:46 修正:2015-01-27 11:43
映画祭作家協会など12映画団体「辞退推奨を撤回せよ」と声明
表現の自由を侵害…釜山映画祭のアイデンティティと存立も揺さぶる
イ・ヨングァン釜山国際映画祭執行委員長。 //ハンギョレ新聞社

 韓国映画祭作家協会など韓国内12の映画団体が26日、釜山市のイ・ヨングァン釜山国際映画祭執行委員長に対する辞退勧告と関連して声明書を出し「辞退推奨を直ちに撤回せよ」と要求した。

 韓国映画祭作家協会、韓国映画監督組合、韓国映画プロデューサー組合、韓国独立映画協会、女性映画人の会、映画マーケティング社協会、独立芸術映画館会、韓国シナリオ作家組合、韓国映画撮影監督組合、韓国映画評論家協会、全国映画産業労組、韓国映画学会は共同声明で「イ委員長に対する辞退勧告が映画『ダイビングベル』を上映したことに対する報復と疑わざるをえない」と主張した。

 昨年10月の第19回釜山映画祭当時、ソ・ビョンス釜山市長はセウォル号事故を扱ったドキュメンタリー映画ダイビングベルが「政治的中立性を害する作品」とし上映の取り消しを要請した。 しかし、釜山映画祭は「映画祭の独立性を守らなければならない」という意志でダイビングベルを予定通り上映した。 以後、釜山市は先月、釜山映画祭に対する監査に入った。 チョン・ギョンジン釜山市行政府市長とキム・グァンヒ釜山市文化観光局長は23日にイ委員長に会って「ソ・ビョンス市長の意向」として辞退を勧告した。

 映画団体は声明で「正常な映画祭ならば政治家が作品の選定に関与することはできない。 プログラマーの作品選定権限を保障することは、映画祭が存立する上で最も重要な根拠であるためだ。 釜山映画祭が過去19年間、アジアを代表する映画祭に急成長したのはこのような原則が守られたため」と強調した。

 さらに「これは単純にイ委員長一個人の去就問題ではない。 表現の自由を害して映画祭を検閲しようとする隠された意図は、結局映画祭の独立性を害し、19年引き継いできた釜山映画祭のアイデンティティと存立まで揺さぶっている」と主張した。 映画団体は「(辞退推奨)撤回がなされなければ、映画関係者は連帯して戦い抜く。 今後この問題を解決するための非常機構を組織して積極的に対処していくだろう」と明らかにした。

 釜山映画祭側もこの日報道資料を出して「どんな問題があるのか、互いに同意してどのように正すべきか合意する過程もなしに、釜山市が一方的に公然と執行委員長の去就に言及したことは道理に合わない」とし遺憾を表わした。

ドキュメンタリー『ダイビングベル』の一場面。写真:釜山映画祭ホームページ。 //ハンギョレ新聞社

 映画祭側はまた、釜山市が24日に発表した「釜山映画祭の運営改善と改革推進の必要性に関する釜山市の立場」資料に対しても逐一反論した。 まずプログラム選定の手続きが不備だという指摘に対して「映画祭招請上映作は特定時期に受け付け一括審査で決めるのではなく、プログラマーの映画観と見識にともなう主観的判断が先にあり、これは尊重しなければならない映画祭プログラマーの基本的な権限だ。 これは世界的な有名映画祭でも同じこと」と主張した。

 さらに職員を公開採用しなかったという指摘に対しては「毎年約100人の短期スタッフを全面公開採用している。 これらスタッフの中から業務遂行能力に優れた一部を契約職や正規職として公開採用したケースがほとんど」と明らかにした。 財政運営が放漫だという指摘に対しては「映画祭の特性上、突発的あるいは不可避な事情にともなう過失が発生することはあるが、錯誤や単純過失に過ぎず、これに対して財政運営が放漫という指摘は誇張された表現」と反論した。 映画祭側は「釜山市が指導点検結果に対する改善方案を提示せよと公文書で公式要請すれば、熟考して丁重に応対する」と付け加えた。

 1996年釜山映画祭のスタート当時に首席プログラマーであったイ委員長は、副執行委員長、共同執行委員長を経て2010年に執行委員長になり、2013年の総会で再任されており公式任期は来年2月までだ。

ソ・ジョンミン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/675219.html 韓国語原文入力:2015/01/26 19:23
訳J.S(1854字)

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