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これだけ見てもわかる…米病院が示した「ワクチン接種者と未接種者の違い」

登録:2021-08-23 09:18 修正:2021-08-23 13:58
米フロリダの病院、インフォグラフィックで接種を促す 
コロナワクチンの入院・重症遮断効果が一目でわかる
サラソータ・メモリアル病院の入院患者の現況。青がワクチン接種者、黒が未接種者=サラソータ・メモリアル病院のフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 デルタ変異ウイルスが拡散し、全世界の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が再び増加に転じた。

 中央防疫対策本部によると、米国、イスラエル、英国など主要国の接種完了率が50%を超えているにもかかわらず、世界の新規感染者の増加の勢いが8週間連続で続いている。しかし、死亡者数は増えていない。

 接種完了率が62%以上のイスラエルは、先週の新規感染者数が2月以降最大値を記録したが、死亡者数はむしろ減少した。世界最多の新型コロナ感染者発生国である米国の場合、新規感染者、死亡者、入院患者の97~99%がワクチン未接種者と集計された。米国では人口の半分を超える1億7千万人が接種を終えている。

 米国で患者発生率が最も高いフロリダ州の病院が、ワクチン接種者と未接種者との大きな差を克明に示すインフォグラフィックを相次いでツイッターに掲載した。病床が再び収容限界に達したことに伴い、ワクチン接種をさらに促すためのものとみられる。

 南西部の公共病院リー・ヘルス(Lee Health)が掲示したインフォグラフィックによると、13日現在、集中治療室に入院している人は81人。このうち78人(96%)がワクチン未接種者だ。人工呼吸器をつけた患者48人のうち45人(94%)も未接種者だった。

フロリダの公共病院リー・ヘルスの新型コロナ入院患者現況。白がワクチン未接種者、黄色が接種者=リー・ヘルスのフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 サラソータ・メモリアル病院(Sarasota Memorial Hospital)は16日現在、コロナで入院した患者230人のうち205人(89%)が未接種者だと発表した。集中治療室(ICU)の患者(51人)のうち未接種者(48人)の割合は94%、人工呼吸器患者(34人)のうち未接種者(33人)の割合は97%にもなった。ワクチンが感染そのものは防げなくても、重症へと広がるのを防ぐのに大きな効果があることを示す指標だ。フロリダ州は、集中治療病床がほぼいっぱいになった5つの州のうちの一つだ。

ハリファックス・ヘルス病院の入院患者現況。丸印のうち薄い色がワクチン接種者、濃い色が未接種者=ハリファックス・ヘルスのフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 フロリダ東中部地域のハリファックス・ヘルス(Halifax Health)病院も、13日現在、155人の入院患者のうち133人(85%)が未接種者であることを示すグラフィックをフェイスブックに掲示した。この病院の場合には、集中治療室、人工呼吸器患者でもワクチン未接種者の割合がそれぞれ85%だった。

1回ワクチン接種後の新型コロナ感染者発生の推移。青はプラセボ(偽薬)グループ、赤はワクチングループ。左上グラフは1回接種後21日までの感染者推移のみを拡大したもの=ニューイングランド医学ジャーナル//ハンギョレ新聞社

 昨年12月、ファイザーとバイオエンテックは、米食品医薬品局と疾病統制予防センターにワクチン緊急使用承認を申請し、ワクチンの効果が一目で分かる一枚のグラフを提示した。

 当時、そのグラフはワクチンの感染予防効果を示すものだった。現在、フロリダの病院が相次いでシェアしたインフォグラフィックは、ワクチンのもう一つの効果である重症化を防ぐ力を示している。

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/1008546.html韓国語原文入力:2021-08-22 10:11
訳C.M

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