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【社説】耳を傾けるべき米国の消費者団体によるクーパン批判

登録:2026-10-31 03:28 修正:2026-10-31 06:28
クーパン本社ビル=チョン・ヨンイル先任記者//ハンギョレ新聞社

 米国の有力な消費者団体「パブリック・シチズン」が、韓米関係悪化の主な原因とされてきた「クーパン問題」について、一介の多国籍企業がトランプ政権と米議会に対して全方位的なロビー活動を展開し、韓国政府の正当な法の執行と規制を無力化しようとしているとの見解を示した。韓国政府が米国企業であるクーパンに対して「不当な攻撃」をしていると断定し、韓国政府に過度な圧力をかけてきたトランプ政権の主な当局者たちとは、180度異なる見解を示したことになる。米国内でもこのような自省の声があがっていることを踏まえ、政府はクーパンに対して取った正当な措置が厳格に執行されるよう、最善を尽くすべきだ。

 1971年に米国の著名な消費者運動家ラルフ・ネーダーが設立した非営利市民団体「パブリック・シチズン」は29日(現地時間)、「韓国のデジタル規制に対し米国の貿易政策を武器化しようとしているクーパンの不適切な圧迫キャンペーン」と題する報告書を公開した。報告書はまず、クーパンのアイデンティティーを「米国に法人を置き、ニューヨーク証券取引所に上場しているが、全売上の90%以上を韓国であげている企業」と定義。さらに、クーパンが大規模な個人情報流出事故を引き起こしたほか、様々な不公正取引行為をおこなってきたことが明らかになり、韓国の規制当局の調査を受けることになったことに対し、「米国企業に対する差別」とレッテル貼りし、米議会とトランプ政権に対して「動員可能なあらゆる手段(avenues)を利用」してロビー活動を展開したと指摘している。

 報告書によると、クーパンは昨年、米国で227万ドル(約32億ウォン)を使って32人のロビイストを雇用。うち56%は、トランプ政権や選挙陣営で働いていた人たちだ。クーパンは彼らを通じてトランプ大統領就任準備委員会に100万ドルを寄付するなど、数々のロビー活動を繰り広げた。今年はロビー活動に使う金額がさらに増えている。今年1~9月にクーパンが申告したロビー活動への支出は362万ドルで、昨年同期間(169万ドル)の2倍を超える。

 報告書は「これらのロビー活動は成果をあげたとみられる」と結論づけている。今年4月に50人あまりの米国議員が韓国政府に抗議書簡を送っており、7月には米下院司法委員会が、韓国は米国企業を差別していると主張する報告書を発表しているからだ。一時はバンス副大統領までもが「クーパンなどの米国の技術企業に対する処罰は控えろ」と警告してもいる。クーパン問題が続けば韓米関係がさらに悪化するだろうというトランプ政権の当局者の威圧的な発言は、現在も続いている。

 報告書は続けて、韓国政府の措置は「米国企業に対する差別」だという主張に一つひとつ反論している。まず、クーパンのデータ流出事故が「5000万人の人口のうち約3700万のユーザーアカウントに影響」を及ぼした「韓国史上最大規模の事故」であることを指摘。また、韓国政府が過去10年以上にわたってデジタル分野の規制の現代化に努めてきたほか、独立の規制機関である公正取引委員会と個人情報保護委員会がクーパンに対し、証拠の提出、防御権の行使の十分な機会を保障してきたと説明している。これらにより、韓国政府の取った措置は「クーパンのみを標的にしたものではなく、米国企業に対する差別的な意図を示すものでもない」という結論を導き出している。

 報告書が示すように、クーパン事態は韓国政府の「正当な法の執行」がクーパンという多国籍企業の「不当なロビー活動」に揺らぐことなく行われるか否かをめぐる争いだと要約できる。韓国が原則もなしに後退してしまうと、クーパンのように強力なロビー活動力を有する多国籍企業に対する厳正な法の執行は、今後容易ではなくなるだろう。韓米関係の敏感さを十分に考慮しつつも、「ダメなものはダメ」という単純な真理をクーパンに確実に認識させなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1285085.html韓国語原文入力:2026-10-30 18:32
訳D.K

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