日本の菅義偉首相が5日、来年7月に延期された東京五輪で北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議参加国の首脳が一堂に会することになれば、「非常に重要な機会になる」と述べた。
菅首相は同日開かれた参議院予算委員会で、東京五輪で文在寅(ムン・ジェイン)大統領ら各国首脳を招待し、北朝鮮核問題の解決策を話し合う6カ国協議をするよう日本が主導してはどうかという立憲民主党の白眞勲議員の質問に「そのように首脳たちが一堂に会する機会はなかなかないだろうと思う」としたうえで、「外交上は極めて大事な機会になる」と答えた。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪当時、キム・ヨジョン朝鮮労働党第1副部長が北朝鮮代表団の一員として出席し、南北首脳会談と朝米首脳会談につながったように、東京五輪という世界的なイベントを機に、行き詰まっている北朝鮮核問題の解決に向けた対話の可能性が取り上げられている。実際、ロバート・オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が先月16日、シンクタンクのアスペン研究所のテレビ電話対談で、朝米交渉再開の時点として来年の東京五輪を言及した。
菅首相はまた、もし東京五輪の際、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が日本を訪問すれば会談するかという質問に「仮定の質問への答えは差し控えたい」としながらも、「良い機会だと思う」と述べた。菅首相は今年9月、国連総会の演説で、北朝鮮による日本人拉致問題解決のために条件なしで金正恩委員長に会うという意思を表明していた。
菅首相は韓日関係の鋭い争点である強制動員問題については、「国際法に違反している韓国側が解決策を見出すべきである」という従来の日本政府の立場を繰り返した。