李在明大統領が10日、パトリオットミサイルを運用する在韓米軍の防空戦力の中東派遣問題について、「韓国の意見を全面的に貫徹できないのは厳然たる現実」だと述べつつ、自らを「防衛できる自立国防の力量をしっかりと備えるべきだ」と語った。韓国の安全保障を米国にいつまで、どれほど依存すべきなのかは、韓国社会を鋭く分断してきた敏感なテーマだ。第2次トランプ政権の登場により、これまで韓国の安全保障の「基軸」となってきた韓米同盟の性格と役割は根本的に変化しつつある。もう無用な内部論争はやめ、韓国の自強能力を劇的に引き上げるために必要な措置を揺るぎなく推進していかなければならない。
李大統領はこの日午前の国務会議の冒頭発言で、「韓国政府は在韓米軍の役割が朝鮮半島の安定と平和に全面的に貢献することを期待」してきたが、そうはいかなくなったとして、「国家防衛は国家単位で自ら責任を持つべき」だと述べた。また、韓国の安全保障を「どこかに依存したら、その依存が崩壊した場合どうするのか」として、「国際秩序の影響により、韓国の意向に反して外部からの支援がなくなった場合、どうするかを考えるべきだ」と述べた。さらに、自主防衛の力量を強化する必要性を強調しつつ、韓国の国防費水準の高さや防衛産業の発展具合などを考慮すれば「懸念すべき状況ではない」との結論を導き出した。
米国は今年1月に公開した「国家防衛戦略(NDS)」で、韓国には「北朝鮮抑止の一次的責任を負う能力がある」として、在韓米軍の任務を「韓国防衛」から「中国けん制」へと転換するとの意思をはっきりと示した。同時にベネズエラ、イランなどで、国際法違反の可能性が非常に高い武力行使をためらわずに行っている。このまま黙っていれば、韓国の安全保障に開いた穴を埋めることもできず、納得できない「米国の戦争」に引きずり回されることになるだろう。それは、米国とイランとの戦争において欧州の主要国が現在直面している現実でもある。
結局のところ、韓国の自強能力を高めつつ、「中国けん制」にかかわらせたがっている米国と絶えず対話していくしかない。最も切実な課題は、韓国軍の戦時作戦統制権を今こそ取り戻すことだ。もはや先延ばしできない切迫した課題であるだけに、李大統領が目標として掲げた「任期内の移管」に向けて国家的な力量を結集すべきだ。北朝鮮にも、韓米合同演習に反発して同胞に対し「核による脅し」を繰り返す前に、朝鮮半島情勢の安定のために何がより重要なのかを冷静に考えてもらいたい。