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自然に返された2歳のキツネ、200キロ離れた釜山に向かったわけは

登録:2022-07-06 06:27 修正:2022-07-06 07:46
[アニマルピープル]昨年12月、自然に返されてから、釜山の野山に行って生息 
小白山から東海に移動…その後、太白山脈に沿って南下
無人カメラに撮られたキツネ(SKM-2121)=国立公園公団提供//ハンギョレ新聞社

 小白山(ソベクサン)地域で自然に返されたキツネが200キロメートル離れた釜山(プサン)に住み着いた。

 環境部と国立公園公団は5日、「昨年冬、小白山で自然に返された絶滅危機野生生物1級のキツネ(SKM-2121)の雄1頭が釜山に移動して活動している」と発表した。

 昨年3月15日、慶尚北道栄州市(ヨンジュシ)の国立公園研究院中部保全センターで生まれたこのキツネは、自然への適応訓練を経て、12月3日、慶尚北道栄州市丹山面(タンサンミョン)一帯で放された。このキツネは小白山一帯で約80日間滞在し、2月から江原道東海市(トンヘシ)に移動した後、太白山脈に沿って南下し、5月20日、釜山のある野山で到着して暮らしている。

 国立公園公団のソン・ヒョングン理事長は「子どものいない雄は主に独立的に生活する」とし、「生態的特性と餌の探索、好奇心などによって長距離を移動したと推定され、肉眼で見る限り、健康な状態のようだ」と語った。

 国立公園公団はキツネの首に付着された位置追跡装置で移動経路を24時間把握しており、生息地近隣住民を対象にキツネを目撃した時の注意事項と安全事故予防規則を説明している。

無人カメラに撮られたキツネ(SKM-2121)=国立公園公団提供//ハンギョレ新聞社

 キツネを自然に返す事業は2012年に始まった。現在、野生に住むキツネは74頭で、研究機関などで生まれて自然に返されたキツネは57頭、野生で生まれた個体は17頭だ。

 環境部の資料を見ると、キツネは小白山を中心に徐々に生息地を広げている。小白山の近くに住む「定着型個体群」があり、丹陽(タニャン)や寧越(ヨンウォル)などに移動した後、再び小白山の近くに戻ってきて暮らす「帰巣型個体群」、そして平昌(ピョンチャン)や慶州(キョンジュ)などに行って生息する「長距離移動型個体群」がある。

 外国の事例を見ると、キツネが人を攻撃したことはほとんどないが、キツネと出会った場合、大声を上げたり、餌を与えるなどの行動をせず、静かにその場を立ち去るべきだと環境部は要請した。

昨年冬、小白山で自然に返されたキツネ(SKM-2121)が釜山に生息していることがわかった=国立公園公団提供//ハンギョレ新聞社
ナム・ジョンヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/wild_animal/1049781.html韓国語原文入力: 2022-07-06 01:24
訳H.J

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