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自転車通勤、脱プラスチックのカフェ…韓国の「原油高ショック」の風景

登録:2026-04-15 06:31 修正:2026-04-15 08:15
2日午後、ソウル中区のソウル市庁付近で市民たちが「タルンイ」(レンタル自転車)に乗っている=チェ・ヒョンス記者//ハンギョレ新聞社

 京畿道城南市(ソンナムシ)に住むキム・ジョンスクさん(58)は最近、普段より30〜40分早く出勤している。車なら会社まで10分しかかからないが、最近はバスで通勤しているからだ。キムさんは「石油が一滴も出ない国で、戦争によりエネルギー需給の不安が高まっているというので、こんなことでも少しは役に立ちたいという思いから、しばらくは不便でも我慢するつもりだ」と語った。

 米国・イスラエルとイランの戦争の余波で原油高が続き、石油化学製品の需給が不安定になる中、これを機に石油関連製品の消費を減らす方向へとライフスタイルの変化を目指す人々が増えている。

 公共機関の車の2部制(ナンバー末尾が奇数か偶数かで走行日を分ける規制)や公営駐車場利用の車の5部制(ナンバー末尾の数字によって曜日で分ける規制)の施行により、キムさんのように公共交通機関や代替交通手段に目を向けるケースが急増している。京畿道からソウルへ通勤する会社員のAさんは、先月中旬から週に3日ほど「自転車通勤」を始めた。折りたたみ式のミニベロ(小径自転車)で自宅近くの地下鉄駅まで移動した後、地下鉄に乗り換え、職場のあるソウルまで移動する。一方、ソウルの松坡(ソンパ)から京畿道果川(クァチョン)へ通勤するBさんは、先月から片道約20キロを自転車で往復している。Bさんは「自転車通勤をすると『元気が有り余っているのね』と周囲に悪く思われるのではないかと心配していたが、最近ガソリン代が上がったおかげで、むしろ気兼ねなく自転車通勤をしている」と語った。

12日午後、ソウル麻浦区の「アルメン商店」に再使用可能なストローなどが陳列されている=キム・ヨンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 一部の自営業者や消費者の間では、長期的な観点からビニールやプラスチック製品への依存度を下げるべきだという雰囲気も感じられる。ソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)でフランチャイズのカフェを運営するLさんは、「『マイボトル割引』を提供していないにもかかわらず、最近マイボトルを利用する客が急に増えた」と伝えた。Lさんは「供給が現在より厳しくなれば、店のマグカップを一時的に貸し出す方法も検討する予定だ」と語った。

 早くから「脱プラスチック」を実践してきた店では、「ナフサ不足」の影響をあまり感じないという。ソウル西大門区のゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)カフェ「ヤットマク」は、開店した3年前から、お客さんたちが寄付したボトルでテイクアウト飲料を提供してきた。マイボトルを利用する客には2000ウォンの割引が適用される。カフェの一角には、ボトルを洗える「セルフ洗浄専用シンク」も設置した。カフェ運営者のパク・ユンヒさん(36)は、「意志さえあれば、プラスチックを使わない店舗運営も十分に可能だ」と語った。

ソウル西大門区のゼロウェイストカフェ「ヤットマク」には、飲み終わった後、ボトルを自分で洗える洗い場が設けられている=チョン・インソン記者//ハンギョレ新聞社

 家具ブランド「トジャム」のイ・ジョンヘ代表も、「最近、家具の原材料や梱包材の価格が上昇したが、石油系素材を使用しないというブランド哲学のおかげで、他社に比べてあおりを受けていない」と語った。トジャムは、家具を大量生産する企業が「規格化が便利だ」という理由で広く使用しているMDF合板やプラスチックフィルムを使用しない。その代わりに、合板の組み立て技法を用い、石油を含む接着剤はもちろん、釘やネジも使用せずに家具を製作している。イ代表は「規格化されたサイズや形状で加工が容易という利点から、環境に有害な石油系素材を使用する企業が多い」とし、「『脱石油』のためには、結局、少品種大量生産体制から多品種少量生産体制への転換が必要だ」と強調した。

チョン・インソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1254215.html韓国語原文入力:2026-04-14 19:46
訳H.J

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