北朝鮮に複数回にわたって無人機を飛ばし、南北の緊張を誘発した疑いのある民間人が拘束された。
ソウル中央地方裁判所のプ・ドンシク令状担当部長判事は26日午前10時30分、一般利敵罪、航空安全法および軍事基地法違反などの容疑がかけられている大学院生O氏(32)に対し、「証拠を隠滅する恐れ、逃亡する恐れがある」として、拘束令状を発行した。O氏は昨年9月から今年1月にかけて4回にわたり北朝鮮に無人機を飛ばし、南北の緊張を高めるとともに、韓国軍の軍事上の利益を損ねた疑いなどが持たれている。
北朝鮮への無人機侵入事件を調査する軍と警察の合同調査タスクフォース(TF)は、先にO氏の拘束令状を申請した際に、「容疑者は無人機事業を通じて経済的利益を得ることを目的として、仁川市江華島(インチョンシ・カンファド)から出発し北朝鮮の開城市(ケソンシ)と平山郡(ピョンサングン)を経由して京畿道坡州市(パジュシ)に戻ってくるよう設定された無人機を4回飛ばして性能をテストした」として、「北朝鮮が糾弾声明を発表するなど、南北の緊張を高めて大韓民国の国民を危険にさらすとともに、韓国軍の軍事事項を露呈させて(北朝鮮の)準備態勢の変化を招くなど、軍事上の利益を損ねた」と述べている。
TFは、O氏らによる無人機侵入に軍と国家情報院が関与した可能性に重きを置いて捜査を続けている。ニューライト団体などで活動してきたO氏は、昨年4月にオンラインメディアを2社設立し運営していたが、軍の情報司令部から運営資金などの支援を受けていたとの疑惑が浮上している。それ以外にもTFは、O氏との金銭のやり取りが明らかになった国家情報院の8級職員、O氏が無人機を飛ばす際に同行した特殊戦司令部の大尉ら、7人を容疑者として立件し、捜査をおこなっている。
O氏の弁護士はこの日の拘束前被疑者尋問(令状実質審査)の終了後、「一般利敵罪は結果的に行為をどう評価するかにかかっているが、(O氏)本人の意志や意図は基本的に、他国や敵国を利することではなかった」と主張した。