北朝鮮が韓国の無人機の領空侵入を主張していることを受け、政官界や市民社会団体からは「南北でこの事案を共同調査しよう」との声があがっている。再発防止と南北関係回復の契機作りのために「せめて針の穴くらいは開けてみよう」という提案だが、南北関係の全面断絶を宣言した北朝鮮が受け入れるかは未知数だ。
与党「共に民主党」のパク・チウォン議員は12日、CBSラジオ「パク・ソンテのニュースショー」に出演し、北朝鮮が韓国の無人機の領空侵入を主張していることについて、「平和と衝突防止のために南北共同調査が必要だ」と述べた。同氏は「韓国が調査しているのだから、北朝鮮も韓国に協力してくれるような共同調査をすれば、今後の再発防止にもなるし、互いに誤解がなくなるだろう」とも述べた。
市民団体「釜山わが民族助け合い運動」もこの日の論評で、「南から浸透したというその無人機の実物を一度見せてくれと北に提案してほしい」とし、「無人機の実物を直に見て調査すれば、誰がどのような目的で飛ばしたのか簡単に把握できるだろう」と主張した。
アン・ギュベク国防長官も10日、記者の質問に答えるかたちで、「南北共同調査」の可能性に言及している。しかし政府は、今のところ慎重な態度を示している。国防部のチョン・ビンナ報道官はこの日の定例ブリーフィングで、「(真相)究明がなされてこそ次の段階を説明できる」として、「北にそれ(南北共同調査)を公式に提案してはいない」と語った。
南北が共同で調査するためには細部計画を事前に協議しなければならないうえ、無人機の離陸場所(韓国)と墜落場所(北朝鮮)を互いに行き来しなければならない。それは南北の当局同士の接触と人員や物資の往来の再開となるため、南北関係を全面断絶してきた北朝鮮が共同調査に応じる可能性は薄い、というのが大方の見方だ。
政府はこの日、「軍・警合同調査タスクフォース(TF)」の設置を完了し、本格的な調査に入った。警察庁国家捜査本部はこの日、「安保捜査局長をチーム長として、警察約20人、軍約10人の計30人あまりの規模のTFを設置し、調査に着手した」と明らかにした。チョン報道官も「警察が主導し、軍は支援協力するかたちになるだろう」として、「あらゆる可能性を念頭に置いて調査している」と説明した。