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韓国の保守論客「候補一本化に効果なし」与党惨敗を予想

登録:2025-05-06 09:17 修正:2025-05-06 10:06
「支持基盤が異なってはじめて一本化に効果 
目的は大統領選挙の勝利ではなく党の主導権」
与党「国民の力」の大統領候補に選ばれたキム・ムンス氏(左)と、ハン・ドクス前首相=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 与党「国民の力」の大統領候補に選ばれたキム・ムンス前雇用労働部長官とハン・ドクス前首相の候補一本化について、保守論客として知られた「チョ・ガプチェ・ドットコム」代表のチョ・ガプチェ氏が「奇怪な一本化であり、国民に対する冒とく」だと批判した。

 チョ代表は5日の仏教放送(BBS)ラジオの番組「シン・インギュの朝ジャーナル」に出演し、キム候補とハン前首相との一本化について、「いかなる政治倫理、いかなる計算でも説明のつかない奇怪な一本化」だと評した。ハン前首相は大統領選挙を管理する審判(大統領権限代行)を務めていたがプレイヤーと化し、国民の力は大統領候補を選出してすぐに一本化論議をはじめて自党の予備選挙を「2部リーグ」化するなど、これら一連の状況そのものが非正常だと指摘したのだ。チョ代表は「国民が納得できない野合、密談形式の一本化になる可能性も排除できない」と語った。

 チョ代表は、キム候補とハン前首相の一本化は、結局は実現するだろうとしつつも、シナジー効果はないだろうとの見通しを示した。チョ代表は「一本化は支持基盤が異なる人同士でおこなってはじめて効果があるのではないか」として、「ハン・ドクスにしろキム・ムンスにしろ、支持層がほとんど重なっている」と述べた。続いて「この一本化は計算的に合わない」とし、「この一本化の目的は大統領選挙の勝利ではないと思う。一本化が党の主導権を握るための、国民がとうてい納得できない野合水準へと転落する時、一本化の効果はあまりないだろう」と述べた。

 チョ代表は、国民の力はキム候補を大統領候補に選出したことで、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の影から脱することに失敗したとも述べた。さらに、国民の力は大統領選挙で惨敗するだろうとの見通しも示した。

 いっぽうチョ代表は、最高裁が共に民主党から大統領選に出馬するイ・ジェミョン候補の公職選挙法違反疑惑事件で前例のない早期判決を下し、司法府の大統領選挙介入批判を自ら招いたことについて、「チョ・ヒデ最高裁長官はミスを犯したと思う」と主張した。そして「(ソウル高裁による)破棄差し戻し裁判は選挙期間中は中断されるべきだと考える」とし、「15日に予定されているものは(予定通り)やるとしても、その後の裁判期日は選挙期間内に取ってはならない。私は(ソウル高裁は)そうするだろうと思う」と補足した。

シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1195822.html韓国語原文入力:2025-05-05 09:58
訳D.K

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