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扇動する韓国の与野党代表…「新韓日戦」「従北主流」互いに攻撃

登録:2024-03-20 08:56 修正:2024-03-20 09:40
「暴言」候補たちは公認を取り消したにもかかわらず 
代表らは支持層をつかむための「極言戦争」 
国民の力のハン・ドンフン非常対策委員長(左)と共に民主党のイ・ジェミョン代表=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 4月10日の総選挙に向けた二大政党の候補公認が候補たちによる様々な「暴言」問題で終わりを迎える中、両党の代表は「親日レッテル貼り」、「従北勢力の清算」などの扇動的発言で相手を攻撃している。

 野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表は19日、フェイスブックにソウル銅雀乙(トンジャク・ウル)選挙区のリュ・サミョン候補のユーチューブ動画を共有し、「銅雀乙の選挙は新韓日戦。大韓民国は自主独立国であり、我々は大韓国民だ」と記した。リュ候補の対立候補である与党「国民の力」のナ・ギョンウォン前議員を意識した発言だと解釈される。ナ前議員は2004年6月にソウルで開催された日本の自衛隊創設50周年記念式に出席して以降、「親日批判」を受けてきた。

 イ代表が述べた「韓日戦」は、2020年の総選挙から民主党が好んで掲げているフレームの一つだ。2020年の総選挙は日本の輸出報復で反日世論が広がっていたタイミングで行われたが、当時の民主党は未来統合党(現国民の力)を意識して「今回の選挙は韓日戦」だと宣伝した。「反日感情を国内政治に利用している」との批判の声も当時あがった。

 国民の力のハン・ドンフン非常対策委員長兼総括選挙対策委員長は、「従北(北朝鮮追従)勢力の清算」を主張した。ハン委員長はこの日、国会で行われた中央選挙対策委員会の発足式で、「今回負ければ、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は政権を握ってから一度も志を思うように展開できずに終わるだろうし、従北勢力がこの国の真の主流を掌握する選挙になるだろう」とし、「そのような議会が今後4年間でさらに深化し、従北勢力まで入ってきて繰り返されれば、その被害はそのまま国民に及ぶ」と主張した。

 イ代表は今月8日に、ある市民に向かって「まさか2投(選挙での党番号が2であることから、国民の力に投票した有権者を見下す語)ではないだろうね」と発言し、謝罪している。ハン委員長は野党の比例代表衛星政党である「共に民主連合」に合流した進歩党および市民社会団体の人々の「反米運動」履歴などを問題視し、「イデオロギー的レッテル貼り」を続けてきた。

 両党は、暴言を発した候補の公認を取り消しておきながら、肝心の代表たちは先頭に立って極言対決を繰り広げている。「議題と戦略グループ:ザ・モア」のユン・テゴン政治分析室長は、「新しく提起する議題がないからいつもの決まり文句を繰り返し使っているが、自分の支持層を確認すること以外に効果があるかは疑問だ」とし、「中道層は眉をひそめるだろう」と指摘した。

イム・ジェウ、ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1132962.html韓国語原文入力:2024-03-19 16:52
訳D.K

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