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韓国野党、法相と外相の弾劾推進…「前国防相をオーストラリアに逃亡させた」

登録:2024-03-12 06:44 修正:2024-03-12 08:14
共に民主党のイ・ジェミョン代表とホン・イクピョ院内代表などが11日、国会で開かれた最高委員会議で、イ・ジョンソプ駐オーストラリア大使内定者の出国を糾弾するピケッティングを行っている/聯合ニュース

 野党「共に民主党」が11日、イ・ジョンソプ前国防部長官のオーストラリア出国と関連し、外交部長官と法務部長官を職権乱用疑惑で告発し、弾劾を進めることにした。4月10日の総選挙後にはC上等兵特別検察官法を国会で議決する方針も示した。祖国革新党と緑色正義党、改革新党も、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がイ前長官を国外に逃亡させたと強く批判した。イ前長官は「海兵隊のC上等兵事件捜査への外圧疑惑」の主要被疑者にもかかわらず、オーストラリア大使に任命され10日に出国した。

 民主党のイ・ジェミョン代表は同日、最高委員会議で「これ(イ前長官の出国)は国家権力を利用した犯人隠匿と犯人の海外逃亡事件で、国家の綱紀と憲政秩序が丸ごと崩れた」とし、「主要被疑者を海外に逃亡させせ、尹錫悦大統領は自らを守ることに成功したかもしれないが、結局蔵匿と隠避の主人公が大統領であるという事実を国民に証明した」と述べた。さらに、尹大統領がイ前長官を「犬潜りから逃がした」とし、「国民を見下す非倫理的な行動であり、破倫政権による国民に向けた宣戦布告だ。イ前長官のオーストラリア大使任命を直ちに撤回し、国内に押送しなければならない」と語った。

 民主党はパク・ソンジェ法務部長官とチョ・テヨル外交部長官らを告発し、弾劾を進めると明らかにした。ホン・イクピョ院内代表は「イ前長官のオーストラリア大使任命と出国に関与した外交部長官と法務部長官、関係者全員を職権乱用の疑いなどで告発措置する」とし、「(国会の)関連常任委員会を招集してこれらの内容を問い詰め、法的検討を経て外交部長官と法務部長官の弾劾を共に進める」と述べた。また「C上等兵特別検察官法は迅速処理案件(ファーストトラック)に指定されており、来月4日の本会議に自動的に付議される」とし、「総選挙後に開かれる初の本会議で必ず議決させる」と付け加えた。

 少数野党もイ前長官の出国を強く批判した。祖国革新党は、尹大統領とパク法務部長官、チョ外交部長官などを犯人隠避罪などで高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に告発した。改革新党のイ・ジュンソク代表は、「『ラン・ジョンソプ』と呼ぶべきだ」とし、「(尹大統領は)何が怖くてこんなに無理やりな逃亡の高速道路を敷くのか」と述べた。市民団体「司法正義の立て直すための市民行動」もこの日、京畿道果川(クァチョン)の公捜処庁舎前で、「公捜処捜査を露骨に妨害する尹錫悦大統領を弾劾しなければならない」と主張した。

 しかし、大統領室と与党は、イ前長官の出国が捜査を避けるためのものではないと主張している。

 大統領室関係者は「イ・ジョンソプ駐オーストラリア大使が『公捜処の捜査に積極的に協力する、いつでも帰国する』と約束をして出国したと聞いている」とし、「(彼の出国が)捜査を妨害し支障をきたすという主張は根拠がない。出国禁止になった後、(公捜処は)数カ月間一度も呼び出し捜査を行っていないではないか」と述べた。与党「国民の力」のハン・ドンフン非常対策委員長も、「(C上等兵殉職事件の捜査外圧疑惑は)捜査が昨年9月ごろから行われ、十分に捜査が進んでいると聞いている」と語った。

 しかし、C上等兵事件を捜査中の公捜処は、イ前長官の出国禁止の事実が知らされた翌日の7日、押収物の分析など基礎調査も行わずに主要被疑者であるイ前長官を呼び出しており、「出国禁止の解除に向けた名目作りではないか」という批判を受けた。

コ・ハンソル、シン・ミンジョン、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/election/1131846.html韓国語原文入力:2024-03-11 21:00
訳H.J

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