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尹大統領「自身の配偶者めぐる特検法」に拒否権行使

登録:2024-01-05 23:00 修正:2024-01-06 09:46
2022年6月末、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するためスペインに向かう大統領専用機の中で、資料を検討する尹錫悦大統領とキム・ゴンヒ女史=大統領室提供//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は5日、「キム・ゴンヒ女史株価操作疑惑特別検事法」と「大庄洞(テジャンドン)50億クラブ疑惑特別検事法」のいわゆる「両特検法」に再議要求権(拒否権)を行使した。先月28日、国会本会議で野党主導で法案が可決されてから8日後の行使だ。

 尹大統領はこの日午前9時ごろ、ハン・ドクス首相が臨時国務会議を開催して再議要求案を審議・議決した直後、直ちに再議要求権を行使した。大統領室は「尹大統領は本日午前、首相主宰の臨時国務会議で議決された、火天大有50億クラブ贈収賄疑惑事件の真相究明のための特別検事の任命などに関する法律案に対する再議要求案、大統領の配偶者キム・ゴンヒのドイツモーターズ株価操作疑惑の真相究明に向けた特別検事の任命などに関する法律案に対する再議要求案を裁可した」と発表した。

 キム・ゴンヒ女史特検法は、2010年前後に起きたドイツモーターズのクォン・オス元会長らによる株価操作事件にキム女史が加担したかどうかを、特検によって究明するというのが要旨だ。新年の各種の世論調査では、キム女史特検法に賛成する、および拒否権行使に反対するとの回答は65%前後にのぼっている。かなりの世論の反発が予想される。尹大統領は先月28日に両特検法案が国会本会議で可決された直後、「直ちに拒否権を行使する」と、大統領室のイ・ドウン広報首席を通じて表明している。

 50億クラブ特検法は、キム・マンベ氏が京畿道城南市大庄洞(ソンナムシ・テジャンドン)での事業で恩恵を得るため、パク・ヨンス元特別検事、「国民の力」のクァク・サンド元議員らにはたらきかけ、1人当たり50億ウォンを渡したという疑惑に対する捜査を実施することを内容とする。

 国会に戻った法律案を再び可決させるには、在籍議員の過半数の出席と出席議員の3分の2以上の賛成が必要となる。

 これで法律案に対する尹大統領による再議要求権の行使は、両特検法案を含めて、穀物管理法改正案▽看護法案▽労働組合および労働関係調整法(黄色い封筒法)案▽放送法改正案▽放送文化振興会法改正案▽韓国教育放送公社法改正案の8件となった。

ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1123120.html韓国語原文入力:2024-01-05 09:44
訳D.K

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