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「韓国最高裁は日帝強制動員被害者が死ぬのを待っているのか」

登録:2023-04-20 06:21 修正:2023-04-20 09:04
強制動員被害生存者のキム・ソンジュさんが19日午前、ソウル瑞草区の最高裁判所の裏門で開かれた「最高裁特別現金化命令再抗告審事件の迅速な判決を要求する記者会見」で、プラカードを持っている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 日帝強占期の強制動員被害者と市民社会団体のメンバーたちが最高裁(大法院)に対し、日本戦犯企業の三菱重工業などから差し押さえた財産の強制執行手続きを進めるよう求めた。

 強制動員被害者のキム・ソンジュさんと韓日歴史正義平和行動、2018最高裁強制動員訴訟代理人団と支援団体は19日午前、ソウル瑞草区(ソチョグ)の最高裁前で記者会見を行い、三菱重工業の商標権2件、特許権2件と日本製鉄所有のPNR株式19万4794株に対する特別現金化命令の再抗告事件に対する最高裁の迅速な判決を要求した。

 長男と一緒に車椅子に乗って記者会見に参加したキム・ソンジュさんは「本当に私たちが死ぬのを待っているのか」とし、迅速な最高裁の判決を求めた。

 日帝強制動員市民の会のイ・グゴン理事長は「2018年最高裁判決の時は、いまだ判決が履行されていないなんて、誰も想像できなかった」とし、「最高裁が判決を遅らせるならば、司法府が自ら役割を放棄することであり、司法府が加害者になる状況」だとし、判決を遅らせている司法府を批判した。

 2018年の最高裁判決当時、日帝強制動員被害者の代理人だったイ・サンガプ弁護士は「裁判所に来て裁判を長期遅延に抗議するこのような集会を何回開いているのかもう分からないほど」だとし、「集会を繰り返している現実に対して、一体司法府がなぜ存在するのかと、法曹人の一人としてやりきれない気持ちだ」と語った。

 日帝強占期、三菱の名古屋航空機製作所に強制動員されたヤンさんなど被害者5人は2012年10月、三菱を相手取って損害賠償請求訴訟を起こした。最高裁は2018年11月「三菱は被害者1人当り1億~1億5千万ウォン(1000~1500万円)の慰謝料を支給せよ」とし、原告勝判決を言い渡したが、三菱が履行を拒否したことで、被害者らは「三菱の国内資産差押え・売却による賠償金の確保」を求める訴訟を再び起こさなければならなかった。

 参加者たちは「最高裁は(尹政権の)顔色を伺わず迅速に判決せよ」、「日本の戦犯企業三菱が補償せよ」などのスローガンを叫んだ。記者会見終了後、キム・ソンジュさんが最高裁の迅速な判決を求める意味を込めてガベルを叩いた。

ある参加者が持っているプラカード越しに強制動員被害生存者キム・ソンジュさんの姿が見える=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社
強制動員被害生存者のキム・ソンジュさんがガベルを叩きながら参加者たちと共に最高裁の迅速な判決を求めるパフォーマンスをしている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社
強制動員被害生存者のキム・ソンジュさんと民族問題研究所、日帝強制動員市民の会など被害者支援団体と代理人団などがスローガンを叫んでいる=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社
キム・ヘユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1088537.html韓国語原文入力:2023-04-19 16:27
訳H.J

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