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「易術人のチョンゴンが陸参総長公館を訪問」…深まる大統領官邸決定への介入疑惑

登録:2023-02-03 06:34 修正:2023-02-04 10:06
プ・スンチャン元国防部報道官「ナム・ヨンシン陸軍参謀総長(当時) 
トイレに行く私についてきて、易術人の天供の訪問事実伝えた」 
大統領室「事実無根」…民主党「国政への介入明らかにする」
「JBS TV」のホームページに掲載されている天供のインタビューの写真=JBS TVのホームページより//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨年、官邸を探していた過程で、ナム・ヨンシン陸軍参謀総長(当時)が「ソウル漢南洞(ハンナムドン)の陸参総長公館に易術人の『天供(チョンゴン)』が訪れた」という報告を受けたという主張が出た。大統領室は告発までして疑惑を強く否定したが、これを裏付ける具体的な情況が公開され、波紋が広がるものと予想される。

 プ・スンチャン元国防部報道官は2日、本紙との電話インタビューで、昨年4月1日、ナム前総長から「天供が漢南洞公館に来た」という話を聞いたと語った。ソ・ウク国防部長官(当時)とともに出席したミサイル戦略司令部の改編式でのことだったという。ナム総長はヘリから降りてトイレに行くプ報道官についてきて「伝えなければならないことがある。必ず知っておいてほしい」として、「先日、天供が漢南洞の陸軍総長公館と(国防部領内にある)陸軍ソウル事務所を訪れたという報告を受けた」と語った。公館管理を担当する副士官が「家主」である現職の陸軍参謀総長に部外者の訪問を報告したわけだ。

 プ氏が「長いひげに韓服の裾をなびかせて歩く天供なら、人目につきやすいはずだが、そんなことが可能なのか」と問い返すと、ナム総長は「(公館を管理する副士官が)私に虚偽の報告をする理由がない」と答えたという。このような内容は、3日に出版されるプ氏の著書『権力と安保』(文在寅政府の国防秘史と天供疑惑)にも記されている。

 プ氏は、他の陸軍関係者から当時天供が乗った車と同行者などについて詳しい話も聞いたが、本には書かなかったと語った。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足を約1カ月後に控えた昨年4月12日に辞任したプ氏は「報道官在任時に書いた日記をもとに本を書いた。後で問題になっても日記ファイルの生成・修正の日付を確認すれば、当時私が聞いた話をそのまま記録しており、後で修正を加えていないことを立証できるだろう」と語った。本紙は事実関係を確認するため、ナム前総長に電話をかけ、ショートメールを送ったが連絡がつかなかった。

 これに先立ち、キム・ジョンデ元議員が昨年12月、「国防部高官」の話としてこのような内容を放送で公開したことに対し、大統領室は「虚偽事実の流布で尹大統領とキム・ヨンヒョン警護処長の名誉を毀損した」として、キム元議員を警察に告発した。当時、大統領室高官は「客観的根拠もなく、巫俗の疑惑を被せ、無から有を創造するフェイクニュースによって民主主義が損なわれることを放置するわけにはいかない」として激昂した反応を示した。

 天供の漢南洞官邸訪問疑惑が具体化したことを受け、野党「共に民主党」は徹底した真相究明を強調した。パク・ホングン院内代表は同日の政策調整会議で、「尹錫悦大統領が龍山(ヨンサン)官邸を決定する過程で、易術人の天供が介入したという疑惑が事実と判明した」とし、「国会国防委員会と運営委員会を招集し、天供の国政介入を一つひとつ明らかにし、これを放置して隠してきた大統領室など政府関係者の責任を問う」と述べた。

 しかし大統領室は「天供が漢南洞公館を訪問したという疑惑と関連し、全く事実無根であることをお知らせする」とし、「事実と異なる『伝言』に基づき、共に民主党が先頭に立って『フェイクニュース』を拡散することに対して、強い遺憾を表明する」と述べた。大統領室の関係者はまた、本紙との電話インタビューで、「(プ前報道官)本人が聞いた話を本で主張するのは無責任な虚偽事実の流布だ」とし、「告発を検討せざるを得ない状況だ」と述べた。陸軍も公示を通じて「天供の漢南洞陸軍参謀総長公館訪問疑惑は事実ではないことを繰り返し明らかにする」としたうえで、「明確な根拠なしに無分別に疑惑を持ち上げることに対し、遺憾を表する」という立場を示した。

クォン・ヒョクチョル、キム・ミナ、チョ・ユニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1078059.html韓国語原文入力:2023-02-03 02:43
訳H.J

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