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尹次期大統領の陸軍参謀総長公館への入居取り消し…「雨漏りなど補修するところ多い」

登録:2022-04-20 06:35 修正:2022-04-20 07:02
リモデリングの予算を策定したのに 
政権引き継ぎ委「再建築に近いレベル」 
新官邸として外相公館を検討 
就任後も自宅から通勤する見通し
尹錫悦次期大統領が今月19日午後、ソウル龍山公園内の開放敷地で災害・安全事故の被害者および遺族らと昼食を共にしながら発言している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が新しい官邸に指定し、リモデリング費用まで策定されたソウル漢南洞(ハンナムドン)の陸軍参謀総長公館への入居が、補修すべきところが多すぎるとの理由で白紙化された。大統領執務室の移転が拙速に進められたことで、尹次期大統領は就任式まで20日を切った状況で、新しい官邸を探さなければならない羽目になった。

 政権引き継ぎ委の関係者は19日、「陸軍参謀総長公館が築47年の建物であるため、雨漏りもあり、ほぼ再建築に近いレベルだ」とし、「思ったより補修すべきところが多すぎるため、どこに行くかいくつかの案を検討している」と述べた。代案としては、当初官邸の候補地の一つだった漢南洞(ハンナムドン)の外交部長官公館が有力視されている。

 これに先立ち、尹次期大統領は大統領選挙から11日後の先月20日、龍山(ヨンサン)への執務室移転計画を発表し、陸軍参謀総長公館を官邸にすると明らかにした。大統領府移転タスクフォースチーム長のユン・ハンホン議員も、国防部敷地内に官邸を新築することも検討するとしつつ「漢南洞に6つの公館があるが、陸軍参謀総長は普段は鶏龍台(ケリョンデ)にいるので、週に1、2日しか使わない公館をリモデリングして(次期大統領が)使うことにした」と説明した。陸軍参謀総長公館のリモデリング費用として25億ウォン(約2億5600万円)が推算され、政府は予算も割り当てた。龍山への執務室移転を急きょ決定し、大統領官邸と執務空間が分離する問題が生じたが、当時尹次期大統領は「(漢南洞から龍山まで)交通規制をして移動するのに約3分から5分かかると予想しており、時間を適切に活用すれば、市民に大きな不便をかけることはないと思う」と楽観的に語った。

 しかし、就任日が差し迫っている状況で、当初官邸としていた陸軍参謀総長公館のリモデリングが白紙化されたことで、尹次期大統領は大統領就任後も瑞草洞(ソチョドン)の自宅から龍山執務室へ通勤する可能性が高くなった。龍山執務室から瑞草洞の自宅までは6.5キロメートルで、車で14分の距離だ。

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1039603.html韓国語原文入力:2022-04-2002:40
訳H.J

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