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韓国の江陵で後ろに飛んだ玄武ミサイル、原因は「ミサイル姿勢測定装置のエラー」

登録:2022-12-16 19:52 修正:2022-12-17 09:58
10月4日夕、韓国軍が発射した弾道ミサイル「玄武-2C」が異常飛行の後に江陵空軍基地内に墜落した事故で、夜間に炎と共に大きな爆発音が何度も聞こえ、住民は不安な夜を過ごした=読者提供/聯合ニュース

 10月4日、韓国軍が江原道江陵(カンヌン)で発射した弾道ミサイル「玄武-2C」が後方に落ちたのは、ミサイルの姿勢を測定する装置である「ジャイロスコープ」にエラーが発生したためとの分析結果が16日に出た。軍は該当するミサイルを全数調査し、飛行の安全性を高める装置を開発し適用する計画だ。

 韓国国防部の関係者は15日、記者団に対しこのような内容の事故調査結果を説明した。これに先立ち、軍は10月に北朝鮮の中距離弾道ミサイル(IRBM)発射に対応して発射した玄武-2Cが後方に飛んで墜落し、90人余りを投入して約2カ月かけて調査を進めた。調査チームは、ミサイルの発射過程で起こりうる故障類型を分類し、3万回以上のシミュレーションを経て欠陥が発生した原因を追跡した。軍はこれを通じて、ジャイロスコープのエラーが事故の原因だという暫定結論を下した。

 ただし、調査に関与した軍関係者は「ジャイロスコープの中にも非常に多くの部品があり、どこが故障したのかは分からない。長年ミサイルを開発してきたが、このように(ミサイルが)後ろに飛ぶケースはなかった」とし、ジャイロスコープの欠陥は「異例のこと」だと述べた。

 軍は「訓練不備」が墜落事故の原因ではないかとの指摘に対しては否定した。軍関係者は「正確な回数を言うのは難しいが、玄武-2Cを今年初めて撃ったわけではなく、(以前は)すべて成功した」とし「発射ボタンを押す直前まで多くの訓練を行っている」と話した。

 軍は同様の事故が発生した場合に備える飛行安全装置を開発し、玄武-2Cに装着する計画だ。飛行安全装置は、ミサイルが意図した軌道から脱した場合、弾頭部が推進体から分離されるようにして、遠くに飛ばず最大限近くに落ちるようにする装置だ。

 また、軍は玄武-2Cを今月末から来年3月までに全数調査し、安定性を再確認する方針だ。墜落原因と推定された制御系統を重点的に調べ、特に事故ミサイルと同時期に生産されたミサイルは詳細に分解して点検する計画だ。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1071945.html韓国語原文入力:2022-12-16 19:16
訳J.S

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