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韓国、今回の豪雨と「似たような雨雲」16日にまた豪雨か…南部も影響圏

登録:2022-08-12 03:53 修正:2022-08-12 08:48
14~15日に朝鮮半島と中国の国境地帯で停滞前線が再活性化 
16日に中部地方、17日に南部地方で集中豪雨 
南北が狭く東西に長い雲が再形成される見込み 
強さは8日とほぼ同じ、移動は速い
全羅北道群山地域を豪雨が襲った11日午前の群山市米龍洞の道路。浸水した車の周りで被害者がいないか消防が捜索を行っている=全北消防本部提供/聯合ニュース

 歴史的な降水量を記録している停滞前線による集中豪雨が、16~17日ごろに再び韓国全土を襲うと予想されている。

 気象庁は11日、「現在、忠清道と全羅北道に強い雨を降らせている停滞前線上の雨雲の帯は次第に南下し、南部地方に影響を与えた後に弱まり、13日ごろに消滅する見込み。これは熱帯低気圧が北上することで亜熱帯気団と北太平洋高気圧を分離し、収縮させるため」と発表した。

 このころには、今回の豪雨の主な原因であるカムチャツカ半島のブロッキング高気圧が次第に解消されるものとみられる。気象庁のイ・グァンヨン予報分析官は「ただし一部の数値モデルでは、西海(ソヘ)上で発達した小型の低気圧の影響によって南から高温多湿な空気が朝鮮半島に流入し、首都圏を中心に13~14日に雨を降らす可能性がある」と説明した。

 14日ごろには、東へと収縮した北太平洋高気圧が西進することで韓国に熱い水蒸気が吹き込み、北からは冷たく乾燥した空気が流れ込んで、朝鮮半島と中国の国境地帯で停滞前線が再び活性化すると気象庁は予想している。さらに、この日午前に熱帯低気圧となった台風7号「ムーラン」が残した水蒸気が停滞前線をより強めるとみられる。気象庁は、ムーランの残した水蒸気の一部が韓国に流入する過程で、14~15日にも中部内陸には散発的に雨が降る可能性があると予想している。

11~17日の予想天気図=気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 気象庁が運用する数値モデルは、朝鮮半島と中国の国境地域で形成された停滞前線が15日に南下を始め、15日夜から16日まで中部地方に、17日ごろには南部に影響を及ぼす可能性が高いと予測している。

 イ・グァンヨン予報分析官は「数値モデルは、停滞前線が8日に発生した時と同じように南北が狭く東西に長い雲の帯を形成し、似たような強さの豪雨を降らせる可能性を一貫して示している」と語った。これらのモデルは、8日の大気の不安定さに比べ、16日の不安定さは同程度か、より深刻になる可能性があるとシミュレートしている。また、大気に含まれる水蒸気の量も8日と同程度と予測している。

 イ予報分析官は「ただし、8日はカムチャツカ半島のブロッキング高気圧が気流の東西の流れを塞いだため停滞がひどかった一方、今回はブロッキングが解消され、移動は速くなる可能性がある」と説明した。同氏は「すでに豪雨で被害が発生し土壌に水分が多量に含まれている状態なので、さらなる被害を予防するための事前準備を徹底する必要がある」と強調した。

イ・グニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1054359.html韓国語原文入力:2022-08-11 12:04
訳D.K

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