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韓国、1日の感染確認2万人超え…4~8週内に10万人の可能性も

登録:2022-02-03 01:22 修正:2022-02-03 07:23
2日の感染確認数2万270人 
検査数は半分なのに患者急増 
専門家「連休直後3~4万人」 
 
在宅治療者はすでに9万人に迫る 
「来週の管理余力は最大値の11万人」 
町の病院・医院などの拡充が急がれる
2日午前、ソウル松坡区の保健所に設置された選別診療所で、コロナ検査を受けに来た市民を保健所の職員が案内している/聯合ニュース

 新型コロナウイルスのオミクロン株の拡散により、韓国国内の感染確認数が2日に初の2万人超えとなった中、政府は今後1~2週間で感染者が急増し、来週にも在宅治療者が現在の政府管理余力の最大値である11万人に達するとの見通しを示した。専門家は、連休明けには患者数が3万~4万人に達し、4週から8週以内に10万人となる可能性もあるとの見通しを示しており、これに備えた患者管理体制の拡充は一刻を争うものとなっている。

 中央防疫対策本部の発表によると、2日午前0時現在で、新たに確認されたコロナ感染者の数は2万270人(国内2万111人、海外からの流入159人)。前日の1万8342人と比べて1928人増えた。感染確認数は先月26日に1万3009人と、初めて1万人を超えた後、7日連続で1万人台を記録し、8日目でついに2万人を超えた。政府は4日に「私的会合は6人まで、営業時間は午後9時まで」を基本とする現行の社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)の調整案を確定する予定だが、大幅なソーシャル・ディスタンシングの強化によっても感染者の増加が抑えられる可能性は高くない。

 旧正月の連休期間中は検査件数が半分に減っていたにもかかわらず感染者が急増したことを考えると、連休直後には感染者が爆発的に増加する可能性が高い。検査人数は、先月29日には73万4770人だったものが、30日には43万2939人、31日には38万8944人、1日には35万6384人に減少しているが、感染者数は29日の1万7542人に比べて2728人増えている(2日)。特に1日と2日の陽性率は、それぞれ9.3%、8.9%と高い。これは過去最高の値で、直近1週間の平均(1月27日~2月2日)の6.6%よりも高い。また前週(1月19~26日)の平均である3.8%の2倍を超えている。

 中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長はこの日午後の定例ブリーフィングで、「検査での陽性率が上昇しているため、連休が終わって検査量が回復しはじめれば、感染者数はさらに増加すると予想する」とし、「増加規模について予測するのは容易ではないため、様々な増加規模を想定した対応策を論議している」と語った。これについて嘉泉大学医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学科)は2日、本紙に対し「1カ月半前の予測より、流行の速度が2~3週間ほど速い」とし、「連休直後は先週の2倍になる恐れがある。すぐに3万~4万人、ピークに達する今後4~8週間で10万人になる可能性がある」と述べた。

 感染者の急増により、在宅治療者の管理余力の確保が急務となっている。この日の在宅治療対象者の数は8万9420人で、先月27日の4万2869人と比べると1週間で2倍となっている。増加する在宅治療者についてソン班長は「現在11万人程度まで管理する余力はあると見ており、さらに対象医療機関を拡大している」とし「(在宅治療者が)11万人程度となる時期は来週ごろに訪れるとみている」と説明した。

 政府は在宅治療患者の増加に伴い、検査・診療を担う地域の病院・医院の拡充に力を注ぐ計画だ。まず「オミクロン防疫システム」への転換により、3日から391の呼吸器専門クリニックでコロナ診断検査や感染の疑われる患者の診療などを開始する。これらを含めて順次計428の医療機関が参加する。政府は呼吸器専門クリニックのほか、町内の病院・医院をコロナ検査・治療参加医療機関(呼吸器診療指定医療機関)として募集しているが、1日現在で1004の医療機関が申請している。

 また、患者の分類を含む医療システムの整備も必要だとの分析も示されている。嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は、現在までのところ「1日当たりの感染者数が3万人、在宅治療患者数が10万人以内であれば、(患者管理は)不可能ではないと考えている。しかし患者分類やキット支援などの遅れ、感染者が増えて接触者管理ができていないことなどが今後の状況を悪くする可能性がある」と指摘した。

 拡散が速まれば、重症患者への対応余力も再び重要になるとみられる。先月初めには1000人を超えていた重症患者数は、重症化率と致命率が低いオミクロン株が拡散する過程で200人台にまで減少している。減少を続けていた重症患者数はこの日278人となり、前日より6人増えた。オム教授は「オミクロン株の拡散が本格化するにつれ高危険群の感染者が増え、重症患者が徐々に生じはじめたということ」と指摘する。ただし当面は、重症患者用病床には比較的余裕がある。中収本の集計によると、1日午後5時現在の首都圏の重症患者用病床の稼働率は14.8%、全国では15.9%だ。

パク・チュニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/society/health/1029515.html韓国語原文入力:2022-02-02 19:53
訳D.K

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