韓国政府は、日帝強占期の朝鮮人強制労働被害の現場である「佐渡島の金山」(以下、佐渡金山)について、日本政府がユネスコ世界遺産への登録を目指すことを発表したことに対し、「非常に嘆かわしい」として即時撤回を求めた。
政府は28日午後、「外交部報道官論評」を発表し、その中で「(2015年に世界遺産に登録された)ユネスコ日本近代産業施設についての世界遺産委員会の決定と、日本が自ら約束した後続措置がきちんと履行されていない中で、日本文化庁文化審議会がもう一つの韓国人強制労働被害の現場である『佐渡金山』の世界遺産への登録を進めることを決めたことについて、非常に嘆かわしく、これを直ちに撤回することを求める」と述べた。韓国政府はこの日午後5時ごろ、在韓日本大使館公報文化院の中條一夫院長を外交部に呼び、「佐渡金山の世界遺産登録推進の中止」を求め、抗議した。
また、政府は「今年7月の第44回世界遺産委員会が、韓国人や連合軍捕虜などの強制労働のあった(軍艦島などの)『日本近代産業施設』に関する日本の委員会決定(朝鮮人強制労働に関する説明の改善要求などの)不履行について深刻な遺憾を表するとともに、忠実な履行を求めたことを想起し、日本にまず世界遺産委員会の決定を早急に履行することを厳重に求める」と述べた。
政府は論評で「政府は、本人の意思に反して強制的に労働させられた場所が、それに関する十分な叙述なしにユネスコ世界遺産に登録されないよう、ユネスコなど国際社会と共に断固として対応していく」と述べた。
これに関連し外交部の当局者は「日本政府の関係者を呼んで厳重に問題を提起したという事実がある」と述べた。この当局者は「日本の佐渡金山の世界文化遺産登録推進はユネスコの決定に対する挑戦であり、ユネスコという機関に対する挑戦」と述べた。