最近、妙に気分が良かったり、政治ニュースを見たら自然に笑みがこぼれたりしますか?そうならば、あなたは保守野党系の政治高関与層である可能性があります。
最近、無性に憂うつだったり、政治ニュースを見ると国が心配になったりしますか?そうならば、あなたは与党系の政治高関与層か無党派層である可能性があります。
民主主義国家で暮らしていて、政治と選挙から超然としていることはできません。選挙は、私たちが持っている主権を国会議員や大統領という選出職の公職者に委託するという、神聖な行事です。
ところが、幸せであるべき選挙は私たちを不幸にもします。「味方」が負ければ耐えられないからです。自分に直ちに何か大変なことが降りかかってくるようにも思えます。そんなことはないにもかかわらず。
笑顔が消えた民主党とイ候補
共に民主党の大統領選候補が選出される党大会は10月10日でした。1週間前の10月3日、城南(ソンナム)都市開発公社のユ・ドンギュ元企画本部長が拘束されました。得票の過半数問題でイ・ナギョン前代表の承服宣言が数日遅れました。
大庄洞(テジャンドン)疑惑と党内予備選挙不服問題で足を引っ張られたイ・ジェミョン候補は、支持率がむしろ下落しました。辞書にもない「逆コンベンション効果」という言葉が登場しました。
国民の力の大統領候補を選出する党大会は11月5日でした。民意を反映した世論調査では、ホン・ジュンピョ議員が10ポイントの差で勝利しました。責任党員による投票で大きくリードしたユン・ソクヨル前検察総長が大統領選挙候補に選ばれました。
党大会の期間中、野党の支持層が過度に代表された世論調査の結果があふれました。「コンベンション効果」と「バンドワゴン効果」が重なり、ユン・ソクヨル候補への支持が急騰しました。
最近、イ・ジェミョン候補と共に民主党の議員たちからは笑顔が消えました。ユン・ソクヨル候補と国民の力の議員たちは、このところご飯を食べなくてもお腹がいっぱいだと言っています。
来年の大統領選挙はこのまま終わってしまうのでしょうか。そんなはずはありません。
11月18日に発表された全国指標調査での大統領候補の支持率は、次のようになっています。高い順にユン・ソクヨル36%、イ・ジェミョン35%、アン・チョルス5%、シム・サンジョン4%。
1週間前はユン・ソクヨル39%、イ・ジェミョン32%、アン・チョルス5%、シム・サンジョン5%でした。ユン・ソクヨル候補とイ・ジェミョン候補の差は7ポイントから標本誤差範囲内の1ポイントへと大きく縮まっています。
11月19日に発表された韓国ギャラップの調査による大統領候補の支持率は、ユン・ソクヨル42%、イ・ジェミョン31%、アン・チョルス7%、シム・サンジョン5%でした。韓国ギャラップの1カ月前の調査では、イ・ジェミョン34%、ユン・ソクヨル31%、アン・チョルス9%、シム・サンジョン7%の順でした。2つの世論調査の詳細は中央選挙世論調査審議委員会のウェブサイトをご参照ください。
全国指標調査と韓国ギャラップの調査で分かるように、かなり大規模な世論調査の数値もこのように変動が激しいのです。世論調査の推移は今後も見守り続けなければならないでしょうが、来年の大統領選挙で誰が勝つか、今は正確にとらえるのは困難だと考えるのが合理的です。
にもかかわらず、イ・ジェミョン候補と民主党議員たちが浮かない表情をしているのはなぜなのでしょうか?
来年の大統領選挙で負けるのではないかという不安のせいでしょう。不安の実体はいったい何なのでしょうか。
世論調査ではつかめない民意の流れがあります。目には見えにくいので、より深刻かもしれません。
政治工学のみでは突破は困難
底辺の民意に詳しい民主党の人々に、イ・ジェミョン候補と民主党が押されている「本当の理由」を集中的に尋ねてみました。大きく3つにまとめることができました。
1つ目は、民主党の根本的な限界です。
今や多くの人が、共に民主党のことを大韓民国の主流既得権勢力と考えています。しかし過去の大統領選挙の歴史を見れば、そうではありません。
民主党の核となる支持層は金大中(キム・デジュン)大統領を支持した全羅道と在野、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と文在寅(ムン・ジェイン)大統領を支持した首都圏と釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶尚北道の40代の改革・進歩系の有権者です。
ですが、彼らの力だけでは全国選挙で勝利することは不可能です。他の勢力との連合や、競争相手である保守既得権勢力の自滅という条件が、常に必要でした。
1997年の新政治国民会議の金大中候補は、「維新の本党」自民連のキム・ジョンピル総裁と地域および理念連合を結成しました。与党の予備選挙で敗れたイ・インジェ候補が出馬して保守予党の票が割れました。それでもわずか1.53ポイント差の勝利でした。
2002年の新千年民主党の盧武鉉候補は、国民統合21のチョン・モンジュン代表と候補一本化を行い、2.33ポイント差で勝ちました。2012年の民主統合党の文在寅候補は、アン・チョルス候補と一本化したため、朴槿恵(パク・クネ)候補を追撃することができました。3.53ポイントの差で敗北しました。一本化できていなかったら大きく負けていたはずです。
2004年の総選挙での開かれたウリ党の勝利、2016年の総選挙での共に民主党の勝利、2017年の大統領選挙での文在寅候補の勝利は「相手のミス」のおかげでした。
結局は、この間の民主党の人々が内心信じていた「2022年大統領選挙必勝論」そのものが、非現実的な錯覚だったということです。2018年の朝米首脳会談の最中に行われた地方選挙、2020年のコロナ禍の渦中で行われた第21代総選挙での圧勝が、このような錯覚をさらにあおりました。
2002年のワールドカップで、ヒディンク監督率いる韓国代表チームは、世界最高水準のポルトガル、イタリア、スペインを次々と制して準決勝に進出しました。毎試合が実は奇跡でした。韓国のサッカーの実力は本当に世界4位の水準だったのでしょうか?とんでもない。
2016年以降の民主党の全国選挙での連戦連勝も同じです。もしかすると、4・7ソウル市長補欠選挙の結果が民主党の真の実力かもしれないということです。(2に続く)