イ・ジェミョン大統領候補の支持率低迷で、与党の共に民主党の悩みが深まっている。表向きには5日に最終候補に確定した最大野党「国民の力」のユン・ソクヨル候補の「コンベンション効果」による一時的な現象だと説明しているが、30%台に閉じ込められた支持率を一気に引き上げる要素が見当たらないためだ。
今週発表された主な世論調査によると、イ候補の支持率はユン候補に誤差範囲以上で追い越されている。エンブレイン・パブリック、Kスタット・コリアリサーチ、韓国リサーチが今月8日から10日にかけて、全国の成人1009人を対象に大統領候補の支持度を調査し、11日に発表した結果(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)を見ると、ユン候補が39%、イ候補が32%、正義党のシム・サンジョン候補と国民の党のアン・チョルス候補はそれぞれ5%だった。 このような流れは、他の世論調査でもあまり変わらない。リアルメーターが「YTN」の依頼で有権者1030人を対象に8~9日に実施した調査でも、ユン候補は44.4%でイ候補(34.6%)をリードした。韓国社会世論研究所が「TBS」の依頼で5~6日に行った調査では、ユン候補(43%)とイ候補(31.2%)の差は11.8%にまで広がった。
民主党内部では、イ候補の支持率低迷の理由として、大庄洞(テジャンドン)疑惑で打撃を受けたうえ、これを挽回する動きが見られなかった点を挙げている。 選挙対策委員会の主要関係者は「党が乗り出して大庄洞疑惑を積極的に防御し、候補は政策を打ち出す『ツートラック』で乗り切らなければならなかったのに、それがうまくいかなかった」と分析した。党内で「火天大有土建不正真相究明タスクフォース」と、ユン候補を狙った「告発教唆タスクフォース」が稼働しているが、新たな疑惑を示せず、活動はそれほど関心を集めていない。 最近インターネットコミュニティの「FMコリア」と「DCインサイド」に掲載されたフェミニズム批判を自分のSNSにシェアしたのも、良い方法ではなかったという批判もある。選対委関係者は「20代男性だけを狙うという実に狭い視野だった。20~30代女性の支持率も低いのに、一つしか考えずに発言した」ともどかしさをにじませた。
舌禍を減らすために記者団との現場質疑応答を減らしたが、党との調整ができていない発言は相変わらず続いている。「30~50万ウォンの全国民災害支援金」から「想像できない規模の大規模住宅供給」「ブロックチェーンに基づいた開発利益共有システム」などの構想を明らかにしたのが代表的な例だ。同日の選対委会議では、「候補はあらかじめ党と調整された政策を発表してほしい」という意見が出たという。イ候補が体系的で具体的な公約を示すことで、存在感を示さなければならなのに、その点で不十分だという指摘だ。
イ候補の支持率低迷を受け、民主党内部は萎縮したムードが漂っている。コンベンション効果で盛り上がっているユン候補と国民の力とは対照的な姿だ。 しかし、コンベンション効果が収まれば、支持率がすぐ回復するという分析もある。民主党のある議員は「2週間程度の調整局面が終われば、また支持率が縮まるだろう」とし、「まだ選挙まで時間がたくさん残っているので、心配する段階ではない」と述べた。