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韓国、二日連続で新規感染者2千人台…防疫維持・接種拡大で「9月中旬」が分岐点に

登録:2021-09-10 05:39 修正:2021-09-10 07:14
中収本「9月中・下旬には感染拡大食い止めの効果現れる」
今月9日、ソウル駅広場に設置された新型コロナウイルス感染症臨時選別検査所で、医療陣が検体を採取している/聯合ニュース

 韓国で首都圏中心の感染拡大が続く中、二日連続で2千人台の新型コロナ新規感染者が発生した。政府は、このような新規感染者の規模が予測可能な範囲内にあり、ワクチン接種の拡大で今月中旬から感染拡大を遮断する効果が現れるとみている。ただし、専門家たちは今月6日から私的な集まりの人数が拡大し、秋夕(チュソク、旧暦8月15日の名節、新暦では今年9月21日)連休期間に首都圏と非首都圏の間で大規模な移動が予想されるため、緊張を緩めず、「段階的日常回復」(ウィズコロナ)の準備に取り組むべきだと指摘した。

 中央防疫対策本部(防対本)は9日0時までの24時間で発生した新規感染者数は2049人、重症患者は366人だと発表した。前日の2048人同様、2千人台の発生が二日続き、重症患者は21人減った。特にこの日、首都圏の新規感染者数は1407人で、全体の68.7%を記録した。前日の1476人(73.3%)より小幅に減ったが、感染拡大が続いている。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は同日、「政府の目標通りワクチン接種が進めば、9月中旬から感染拡大の遮断と重症化リスクの減少効果が本格的に現れるというのが、さまざまなシミュレーションの共通の結論」だとし、「ただし、防疫を維持して緊張感を保つという前提で分析したモデルであり、9月の一カ月間、どのように努力するかによって結果がかなり変わるだろう」と述べた。

 実際、建国大学のチョン・ウノク教授の研究チームが先月27日、国家数理科学研究所のホームページに公開した新型コロナ数理モデリング分析によると、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)など現在の状況を維持した場合、当時から2週間後の9月10日に国内で発生する新規感染者は1810人、重症患者は353人になると予測した。このシナリオは、今月末までに18~49歳の85%が予防接種を受けることを仮定したもので、政府が推算する実際の接種率は84%だ。チョン教授は本紙との電話インタビューで、「1810人は週末に1400~1500人台に減少し、平日には1900~2000人台に増加する週間感染者数の平均数値で、二日連続で2千人台が出たのも予測範囲内にある」とし、「国民がこの二週間、社会的距離措置を順調に守ってきたものとみられる」と述べた。

 これに先立つ3日、中央災害安全対策本部(中対本)も、私的な集まりの人数拡大を含め現行の距離措置の段階を維持する措置を4週間延長し、「現在の防疫レベルを維持し、ワクチン接種を拡大した場合、5日から20日頃まで患者数が約2000~2300人でピークに達した後、減少するものと予想される」と明らかにしていた。

 しかし専門家らは、ワクチン接種完了者を含む私的な集まりの人数拡大や秋夕の連休などで流行規模を減らすことは難しく、流行の拡散を防いで医療体系を補完しながら「段階的な日常回復」を議論していくべきだと指摘した。高麗大学安山病院のチェ・ウォンソク教授(感染内科)は「接種率の影響が9月にすぐ現れるのは難しい状況で、ワクチンのインセンティブとして私的な集まりの人数が増え、秋夕の連休を控えているため、現在より流行を減らすのは容易ではないだろう」とし、「1日の新規感染者数が1000~1500人程度で急増せず、医療システムが持ちこたえることができる状況になれば、(『段階的な日常回復』のような)漸進的な緩和を実施できる状況になると思われる」と述べた。

キム・ジフン、ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1011118.html韓国語原文入力: 2021-09-10 02:37
訳H.J

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