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韓国政府「10月にはより日常に近く」…9月は「ウィズコロナ」予告編

登録:2021-09-04 03:45 修正:2021-09-04 07:03
キム・ブギョム首相「10月に日常回復防疫措置を積極的に実施」 
クォン・ドクチョル長官「接種を考慮し、日常に近い方向へと調整」 
流行規模によって距離措置引き下げ…接種率上昇でさらなる防疫緩和
2日午前、ソウル永登浦区の中小企業中央会で行われた「コロナ共存時代、防疫体系改編についての中小企業-小商工人の立場発表記者会見」で、中小企業中央会のキム・ギムン会長が取材陣の質問に答えている/聯合ニュース

 韓国政府は、9月の流行が安定的に管理されれば、10月からは段階的に日常生活を回復する方向へと防疫体系を再編・実行すると明らかにするなど、いわゆる「ウィズコロナ(新型コロナウイルスとの共存)」への移行を具体化しつつある。主に接種完了者に対して私的な会合の制限を緩和するとともに、秋夕期間の8人までの家族の会合を容認したのも、結局のところウィズコロナの予告編と見られる。

 キム・ブギョム首相は3日、中央災害安全対策本部(中対本)の会議で「政府は9月の1カ月間、『コロナから安全な秋夕(チュソク、旧暦8月15日、新暦で今年9月21日)を送る』の実現とともに、ワクチン接種率をより迅速に高めることにすべての力量を集中する」とし「国民のみなさんの参加と協力が加われば、我々はさらに安全になった状況で10月を迎えるだろう。そうなれば、政府は日常回復にさらに一歩近づく防疫措置を積極的に実施する」と述べた。9月の1カ月間は現在の社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)のレベル(首都圏・釜山・済州などはレベル4、非首都圏はレベル3)を延長して維持することで、流行が再拡散しないように管理し、接種率が目標通りに高まれば来月からはさらなる防疫緩和措置を取れるとの意味と解釈される。これまで防疫当局では、現在の強度の高い防疫体系から「ウィズコロナ」への転換の前提として、10月末ごろと予想される全国民の70%の接種完了に言及してきたが、キム首相は10月から防疫を段階的に緩和していくという方向性を明らかにしたのだ。

 クォン・ドクチョル保健福祉部長官もこの日の中対本のブリーフィングで「10月のソーシャル・ディスタンシングの調整は、予防接種の進捗状況を考慮してこれから防疫戦略を再点検し、より日常に近い方向への調整を検討する」と述べた。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は、9月の1カ月間にわたって適用される防疫緩和措置はウィズコロナへの過渡期の性格を持つのかとの問いに対し、「ウィズコロナという用語自体は非常に様々な意味で用いられているため、ウィズコロナへと向かうかどうかについて回答するのは適切でないと思う」とし、「9月の1カ月間を安定的に管理すれば、10月からはより日常生活と調和する方向への、段階的に日常生活を回復する方向への防疫体系の再編と段階的な実行過程を検討し、進めることになる」と述べた。

 ひとまず政府は、レベルの引き下げとともに、主に予防接種者に対するインセンティブの拡大などに言及した。この日、中対本は「(10月以降の)ソーシャル・ディスタンシングの調整は流行の規模を見てレベルの引き下げを検討し、流行規模が保たれた場合は、主に予防接種完了者に対する防疫措置のさらなる緩和を検討する計画だ」と明らかにした。

 政府が方向性をこのように定めたのは、接種率が高まるにつれて致命率などが下がり続けているためだ。3日午前0時現在の致命率は0.9%で、今週末か来週には0.9%の壁を破ると政府は予想している。ソン班長は「9月末に全人口の70%が1次接種を完了するとともに、全人口の半数近くが完全接種する状況となれば、コロナの感染力、致命率、重症化率などの危険度もかなり低下すると予測する」と述べた。そして「予防接種率が上がれば、ブレイクスルー(突破)感染で接種者が感染したとしても死者は発生しないということは、外国の様々な先行事例から明らかになっている」とし「感染者の規模とともに重症化率、致命率などがどのように変動するかを評価し、その結果に沿って防疫措置の転換を検討することになるだろう」と説明した。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1010427.html韓国語原文入力:2021-09-03 20:20
訳D.K

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