本文に移動

北朝鮮のリ・ソングォン外相「米国といかなる接触や可能性も考えていない」

登録:2021-06-24 06:47 修正:2021-06-27 23:22
前日のキム・ヨジョン副部長に続き、2日連続で対話拒否の意向示す 
8月の韓米軍事合同演習、下半期の情勢に決定的影響及ぼす見込み 
北朝鮮のリ・ソングォン外務相=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮のリ・ソングォン外務相が「米国といかなる接触も、その可能性についても考えていない」と述べ、前日キム・ヨジョン朝鮮労働党中央委員会副部長が明らかにした“対話拒否”の意思を再度確認した。

 リ外務相は23日夜、官営「朝鮮中央通信」を通じて公開した談話で、「我が外務省は(キム・ヨジョン)党中央委員会副部長が米国の未熟な評価と憶測と期待を一蹴する、明確な談話を発表したことを歓迎する。我々は貴重な時間を無駄にする、無意味な米国との接触も、その可能性についても考えていない」と明らかにした。これに先立ち、キム・ヨジョン副部長は、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が金正恩(キム・ジョンウン)労働党総書記の党第8期第3回全員会議での発言(「対話にも対決にも共に備えなければならない」)について「興味深いシグナルだ」と発言したことを受け、ジョー・バイデン政権に対し「誤った期待は自身をより大きな失望に陥れるだろう」として、冷ややかな反応を示した。しかし、リ外務相は米国に対して過度な敵がい心を示す言語を使わないなど、非難のレベルを調節した様子だった。

 北朝鮮が2日連続で、米国に対し「対話する意志がない」という意思を明らかにしたのは、逆説的に米国が対話に臨む名分と環境を作るべきだというメッセージを強調するためと読み取れる。韓米は今月22日、これまで南北関係の発展に足かせとなったとして批判を受けてきた韓米作業部会(ワーキンググループ)を終了することを決めたが、対話再開に向けた北朝鮮の決断を引き出す具体的かつ実質的な誘引策は提示しなかった。また、2019年2月末にハノイで開かれた朝米首脳会談が物別れに終わってから、金正恩総書記が対話再開の前提条件として掲げてきた「敵視政策」の撤回の核心である韓米合同演習の中止についても、明確な方向性を示していない。北朝鮮が、今の状況では米国と対話できないという考えを繰り返し明らかにしたことで、8月に予定された合同演習をどのような方式と規模で実行するかが、今年後半の朝鮮半島情勢に決定的な影響を及ぼすものとみられる。

キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1000654.html韓国語原文入力:2021-06-24 02:44
訳H.J

関連記事