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華城外国人保護所に収容された43人の外国人が市民団体「マジュン」に送ったハングルの陳情書＝マジュン提供//ハンギョレ新聞社

　「1週間に1回だけ外で運動することができますが、30分後すぐに部屋に入らなければなりません。私たちも人間だから人間のように生きたいです。あついお湯をもらえる時間が少なすぎるから、シャワーが不便です」

　華城（ファソン）外国人保護所に収容された保護外国人43人が「人間らしい生活をしたい」として市民団体に陳情書を送っていたことが分かった。外国人保護所は強制退去命令を受けた外国人が出国するまで臨時に滞在する施設だ。難民申請者も外国人保護所に滞在する。

　21日の本紙の取材を総合すると、今月18日に発信者不明の1通のファックスが外国人保護所の定期訪問活動を行う市民団体「マジュン（出迎えの意）」に届いた。保護所に収容された外国人43人の氏名と署名とともに英語、韓国語などで書かれた陳情書で、彼らは「華城外国人保護所の反人権的行為を止めてほしい」と述べた。

華城外国人保護所に収容された43人の外国人が市民団体「マジュン」に送った英語の陳情書＝マジュン提供//ハンギョレ新聞社

　陳情書によると彼らは、週1回20分前後のみ提供される運動時間▽粗末な食事▽インターネット使用は週1回20分許容▽病気の患者を1人隔離室に収容▽夜7時以降の温水使用禁止など、人権侵害に遭っていると主張している。

　陳情書には43人が外国人保護所で経験したことが書かれている。外国人のAさんは「（私たちは）毎日外部での運動活動がなく、監房のような空間に拘禁されていて、たまに20分ほど運動が認められるがすぐに保護室に入らなければならない」とし、「病気の人がかなり深刻な状態になるまで病院にいくことが許可されない。患者が苦痛に耐えられないとき、保護所の職員は『静かにしろ』と言うだけで、多くの場合は1人隔離室に送られる」と述べた。20日に「世界難民の日」を迎え、「マジュン」に手紙を送った華城外国人保護所の難民申請者のKさん（仮名）も「保護所の中で騒ぎを起こしたら、保護所は外国人を独房に閉じ込める。そこにはテレビもなく、電話もシャワーもない。ある時は3日や5日、7日間（職員が）手錠をかける」と主張した。

　外国人のBさんは「ここの食事はひどい。健康のために必要なたんぱく質はない。あるモロッコ人にはいつもサラダ、パン5切れ、牛乳だけが提供されるのを見てショックを受けた。職員は私たちが隣の部屋の人たちと挨拶もできないようにする。私たちは動物ですか？ 私たちはなぜこのような獣扱いをされなければならないのですか？」と訴えた。

　2018年4月、国家人権委員会（人権委）は法務部に外国人保護施設の改善策をまとめるよう勧告している。当時、人権委は法務部に対し、外国人保護所に収容された外国人に、実質的に享受できる水準のインターネット使用を可能にし▽十分な運動時間を提供し▽独房隔離保護を乱用しないことなどを勧告した。人権委は「華城外国人保護所の長期保護外国人は、独房での隔離保護経験が非常によくあった」とし「保護所の独房の窓はA4用紙1枚半程度の大きさで、窓の後ろが塞がっており、出入り口の下段に配膳口が設置されているため、外国人に限りなく屈辱を与えた」と指摘している。人権委は昨年8月にも、韓国国内のある外国人保護所が、収容されている外国人が統制に従わないという理由で「後ろ手錠」と「足首手錠」で2時間以上束縛したことについて、人権侵害だと判断し、「被害者を縛るというやり方は身体の自由と人間としての尊厳と価値を侵害したものだ」とし、この外国人保護所に当該職員を職務教育するよう勧告した。

　しかし、今回の陳情書を見ると、人権委の勧告は大きな影響を及ぼしていないものと推測される。Ａさんは陳情書に「（収容された）多くの外国人はビザ問題があるか難民申請者という点を明確にしたい。私たちを犯罪者のように扱ってはならない。私たちはこれまで警察や119などのほかの機関に対し、数え切れないほど問題提起をしようとしたが、職員によって遮られた。今回は私たちの声が伝えられることを切に願っている」と書いた。

　これに関し、法務部関係者は「所管部署で嘆願書をまだ受け取ったり認知したりしていない。嘆願書の内容をまず確認する」と述べた。