本文に移動

文大統領「グローバル半導体サプライチェーン、韓国が主導していくべき」

登録:2021-04-16 06:05 修正:2021-04-16 07:30
「今日は経済閣僚会議」…大統領府世宗室で企業関係者らと会議
文在寅大統領が15日午後、大統領府で開かれる拡大経済長官会議を前に、出席者たちと歓談している/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日、拡大経済長官会議で「半導体産業は、韓国経済の現在と未来にかかわる国家戦略主軸産業」だとしたうえで、「これからもグローバル半導体サプライチェーンを我々が主導していかなければならない」と述べた。米国が最近サムスン電子とインテルなど主要半導体会社を集めて工場建設などを要請した中、韓国経済の主軸である半導体サプライチェーンにおいて優位を保つという決意を示したわけだ。

 文大統領は同日、大統領府本館でホン・ナムギ経済副首相と経済省庁長官、イ・ホスン政策室長とともに主要企業の代表らと会合し、半導体やバッテリー、自動車、造船など主力産業の育成に向けた意志を確認した。特に、車向け半導体の品薄現象が生じるなど、日増しに競争が激しくなっている半導体産業への支援策を議論し、政府と企業、企業間協力を強調した。また文大統領は「(ここは)もともと国務会議(閣議に相当)を開いていた場所だが、今日は経済関係者の方々を迎えて経済国務会議を開くことになった」とし、「企業に特別にお願いしたいことがある。投資と雇用をできるだけ拡大してもらえれば、政府にできるあらゆる支援を行う」と述べた。企業関係者らを閣僚に喩え、企業間協力と雇用創出を要請したのだ。

 文大統領は「世界経済は今、巨大な変革を経験している」とし、「デジタル・低炭素経済への転換はもちろん、グローバル・サプライチェーンを自国中心に再編しようとする動きも現れている」と分析した。さらに「激しい変化の波を乗り切って機会を先取りするためにも、企業と政府が一体にならなければならない」とし、「グローバル・サプライチェーンの再編の動きが最もはっきりした業種は半導体」だと強調した。さらに文大統領は「今、世界が迎えている『半導体スーパーサイクル』を新たな跳躍の契機にし、総合半導体大国への跳躍を強く支援する。世界で首位を守り、差を広げるための多角的な支援策を講じる」と約束した。

 文大統領は、バッテリー産業も第2の半導体産業として育成すると述べた。文大統領は「電気自動車市場の拡大で二次電池に対する需要が急激に増えている」とし、「韓国の小型バッテリー技術力は世界最高水準だ。グローバルバッテリー市場の主導権を確保するための総合的な支援戦略を立てる」と明らかにした。

文大統領は15日、拡大経済長官会議に出席した企業代表らと記念撮影を行っている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 文大統領は同日、国内の業界間同盟を特に強調した。文大統領は「最近の車向け半導体の需給不足についても、政府は企業と協力し、物量確保に最善を尽くしている」とし、「半導体と自動車業界の同盟を通じて国産化率を高めていく」と述べた。会議開始前の歓談でも文大統領は「国内の自動車と半導体メーカーがアライアンス(戦略的提携関係)を締結し、国産化を実現すれば、外圧にも動揺しなくなる。そうした協力関係のために、政府も支援を惜しまない」として、同席していたイ・ホスン政策室長に支援を指示した。これに対しコン・ヨンウン現代自動車社長は「(サムスン電子から)多くの支援を受けている。車向け半導体の確保に向け、懸命に海外(のメーカ)にも働きかけているが、出張に向けた政府の迅速な措置で大変助かっている」と述べたと大統領府は伝えた。

 文大統領のこのような要請は、最近バッテリー技術をめぐるLGとSKの紛争が合意されるなど、国内の主力の企業間協力が必要な時であることを強調したものとみられる。さらに自動車には数多くの半導体とバッテリーが入るなど、現代自動車とサムスンなど国内の代表的な企業間の壁も崩れている状況だ。

 文大統領は「今日の拡大経済国務会議は、経済の回復に拍車をかけるため、企業間そして企業と政府間の協力をさらに強化するために用意された」とし、「企業の投資現場を引き続き訪問する」と約束した。同日の会議にはサムスン電子のイ・ジョンベ社長やSKハイニックスのイ・ソクヒ社長、インパックのチェ・ウンソン代表、韓国造船海洋のカ・シムヒョン社長、HMMのペ・ジェフン社長らが出席した。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/991178.html韓国語原文入力:2021-04-1602:44
訳H.J

関連記事