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ジョンインちゃん養母に死刑求刑…法医学者「足で腹部を踏んだ」

登録:2021-04-15 02:20 修正:2021-04-15 08:36
検察「未必の故意」 
養父には懲役7年6カ月求刑
生後16カ月の養女ジョンインちゃんを虐待死させた容疑がもたれている養父母の結審公判が開かれた14日午後、ソウル陽川区のソウル南部地裁の入り口で、養母が乗っていると見られる護送車に向けて、市民がプラカードをかざして抗議している/聯合ニュース

 幼いジョンインちゃんを虐待して死亡させた疑いが持たれている養母に対し、検察は法定最高刑の死刑を求刑した。

 14日、ソウル南部地方裁判所刑事合議13部(イ・サンジュ部長判事)の審理で開かれたジョンインちゃんの養母C被告と養父A被告の結審公判で、検察はC被告に死刑を、A被告には懲役7年6カ月を求刑した。C被告は昨年10月13日、養女ジョンインちゃんの背中に強い衝撃を加えて死亡させた疑い(殺人など)で拘束起訴されていた。数カ月にわたってジョンインちゃんを常習的に暴行していたほか、車に一人で放置するなど、虐待の容疑も受けている。

 特にこの日の裁判では、養母のC被告が警察にうその供述をしたほか、養父のA被告に証拠が残っていないかどうかを確認させていたことが新たに明らかとなった。検察がこの日、証拠として提出したC被告とA被告のメッセンジャーの会話内容を見ると、C被告は「警察には10分ほど車に(子どもを)放置したと言ったが、実はもっと長く放置したと思う」と述べ、「ドライブレコーダーにいつまで保存されるのか、映像が残っているのか確認してほしい」と要求している。C被告は映像がほとんど残っていないことを確認して「よかった」と述べ、「何でこんなに苦労しなきゃなんないのよ」という反応を示していた。

 ジョンインちゃんの死因の再鑑定に参加した嘉泉大学医学部のイ・ジョンビン碩座教授は、この日の公判に証人として出廷し、「ジョンインちゃんの腹部にあざのような傷がないところを見ると、殴るような瞬間的な衝撃というより、強く押すような力が加えられたと見られる」と説明した。そして、当時は整形手術を受けた後だったため腕に力が入らなかったというC被告の陳述をもとに「2回以上、足に体重をかけ、ジョンインちゃんの腹部を踏んだはず」と推定した。イ教授はまた、ジョンインちゃんの体から発見された複数の骨折については、「転倒程度で骨折が生じることはほぼ不可能」とし、虐待の可能性が高いとの意見を示した。また「(頭皮の)細長い傷は、すべて叩かれたもの」とし「腕の骨の末端部位が完全に砕けているが、これは腕をねじられなければ生じ得ない。『ボキボキ』という音をたてて脱臼したと思う」と述べた。

 C被告は、この日の被告尋問で虐待の事実と過ちを認め、反省の姿勢を示しつつも、「足で腹を踏んではいない。叩いたのは事実だが、死に至るとは思わなかった」と語った。また事件当日に暴行を加えた理由については、「ご飯を食べないので反抗されたような気がしたうえ、ストレスもたまっていた。再び虐待通報されるのではないかという心配もあった」と述べた。ジョンインちゃんを暴行後、すぐに病院に連れて行かなかった理由について、C被告は「ジョンインが眠そうな様子だったため、大したことはないと思ってベッドに寝かせた」と説明した。検事に「目が覚めたばかりの子どもが暴行を受けた後に眠そうにしていたら、意識を失いつつあると考えるべきではないか」と尋ねられると、C被告は「その時はそうは考えられなかった」と答えた。

チェ・ユンテ、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/991059.html韓国語原文入力:2021-04-14 21:13
訳D.K

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