ソ・フン大統領府国家安保室長が2日、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と電話会談を行い、朝鮮半島情勢や米国の北朝鮮政策見直しの動向を共有したと、大統領府が発表した。前日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が三一節(独立運動記念日)記念式典での演説で、「いつでも日本政府と向かい合って対話する準備ができている」と述べてから行われた会談で、韓米日の協力強化に向けた案について話し合われたかどうかに注目が集まっている。
カン・ミンソク大統領府報道官は2日、定例会見を開き「ソ・フン国家安保室長はバイデン政権発足後2回目にジェイク・サリバン補佐官と今日午前9時10分から1時間にわたり電話協議を行った」と述べた。カン報道官は「双方は朝鮮半島情勢に対する評価と現在行われている米国の北朝鮮政策見直しの動向を共有した。朝鮮半島の非核化および恒久的平和定着のために、今後も韓米が持続的かつ緊密に協力していくことにした」と会談内容を伝えた。
ソ室長とサリバン補佐官の通話は前日、文大統領が日本に対して融和的態度を取った三一節記念式典での演説の翌日に行われたという点で注目される。大統領府が公開した会談内容は朝鮮半島平和プロセスに集中しているが、これと密接に関連した韓米日協力に関する話し合いもあったものとみられる。これに先立ち、文大統領は三一節記念式典での演説で、「韓日両国の協力と未来発展に向け、引き続き努力していく」とし、「韓日の協力は両国だけではなく、北東アジアの安定と共同繁栄や韓日米3カ国の協力にも役立つだろう」と述べた。
トランプ前大統領とは異なり、「同盟強化」を掲げているバイデン米大統領は、韓米日3カ国協力の復元を強調しており、ソ室長が同日の電話会談で、文大統領の前日のメッセージに込められた意味を何らかの形で説明したものと見られる。文大統領とバイデン大統領は先月4日の電話首脳会談で「韓日関係の改善と韓米日協力が地域の平和と繁栄に重要であることに共感した」と大統領府が発表した。
ソ室長とサリバン補佐官は、バイデン大統領が1月20日に就任した直後の23日にも電話会談し、就任を祝うあいさつとともに、朝鮮半島の平和定着をはじめとする協力策について話し合った。