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韓国京畿道の「親日行跡案内板」設置に子孫が反発「我々の責任か」

登録:2021-02-26 02:21 修正:2021-02-26 08:41
学生運動の舞台となった京畿道水原市の旧水原高等農林学校跡を抗日独立運動の地として伝える案内板=京畿道提供

 京畿道は3・1独立運動102周年を迎え、「親日記念物」161件への親日行跡案内板の設置を進めているが、親日とされた人物の子孫らが「子孫に何の責任があるのか」として反発していることが分かった。

 京畿道は25日、「2019年から昨年4月までの京畿道親日文化残滓調査研究で、親日記念物と確認された161件の記念碑と表徳碑に、親日行跡を記録した案内板を設置することにした」と明らかにした。道は、これらの記念碑の他に親日人物に関する銅像などが75件、建築物46件も存在することが調査から分かったと付け加えた。京畿道のある寺には『親日人名事典』に親日文学者として記録されたイ・グァンス(李光洙)の追悼碑があり、道内のある大学には、親日作曲家に分類されるホン・ナンパ(洪蘭坡)の胸像があることが分かった。

 これについて京畿道は、まず親日人物の記念碑と表徳碑に親日行跡案内板を立てることとし、該当する市・郡に設置可能かどうかを問い合わせたが、子孫たちの反発が懸念されるとの理由から「設置可能」との回答を得たのは16カ所にすぎなかった。実際に案内板設置が進められることが伝えられると、親日人物の子孫たちは「その人たちのせいで、なぜ子孫が苦しまねばならないのか」「子孫たちに何の責任があるのか」などとして京畿道に抗議した。

 京畿道文化政策チーム長のキム・ドヒョンさんは「案内板の設置は、後の世代が歴史的功罪を教育的にきちんと知ることができるようにするもの」とし「今年中に10カ所に試験的に設置し、さらに残りの親日記念物へと拡大する」と述べた。

 一方、京畿道は、抗日独立運動遺跡120カ所には抗日独立遺跡案内板を立てることを決めた。先に京畿道は、親日作曲家イ・フンニョル(李興烈)が作曲した「京畿道の歌」を廃止し、道民の参加で新たな京畿道の歌を作り、この1月から使用している。

ホン・ヨンドク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/984549.html韓国語原文入力:2021-02-25 18:24
訳D.K

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