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韓国の新型コロナ専門療養病院で混乱続く…患者の転院拒否や医療陣の退職相次ぐ

登録:2021-02-10 06:33 修正:2021-02-10 09:15
高齢・重症患者の移動が困難 
医療陣、感染リスクややきつい業務などで忌避 
医療団体から制度の補完・見直しの声も 
政府は「未来の危険への備え」維持する方針

 昨年12月、新型コロナウイルスの第3波を受け、集団感染が発生した療養病院や施設の患者を治療するために考案された韓国の「感染病専用療養病院」で、施行初期から相次いで問題が発生している。

 療養病院の患者らが転院を拒否したり、医療陣の相当数が退職し、中央事故収拾本部(中収本)からの派遣スタッフに頼る状況が起きている。

 今月1日、ソウル市が感染病専用療養病院に指定した江南区立幸福療養病院では、既存の患者262人が転院を拒否している。保護者らは今月6日、病院前で記者会見を開き「入院患者の90%は高齢かつ重症患者なので、急激な環境変化がある場合、非常に危険だ」と反発した。慣れ親しんだ病院と医療・介護スタッフから離れたくないという訴えだった。

 専用療養病院に指定された後、既存の医療陣の相当数が退職していることも、本制度の実施を困難にしている。新型コロナへの感染リスクときつい業務などで退職する人が多いというのが病院側の説明だ。医師12人と看護師90人が働いていた江南区立幸福療養病院は、医療スタッフの大半が退職する意向を示したという。先月19日から運営を始めたソウル江南区(カンナムグ)のヌル療養病院も専用療養病院に指定された後、医師と看護師全員が辞職し、中収本から派遣されたスタッフを中心に運営されている。高齢患者を担当しているにもかかわらず、中収本が派遣した医師は小児科専門医だ。建物だけそのままで、医療スタッフと患者共に同院は初めてであり、医療スタッフ間で果たしてうまく歩調を合わせられるのかという懸念の声もあがっている。ソウル市保健医療政策課の関係者は「医療スタッフを探すのが大変で、感染に関する知識があれば派遣している」と述べた。

 このような理由から、専用療養病院制度そのものを見直すべきだという指摘もある。チョン・ヒョンジュン保健医療団体連合政策委員長は「療養病院は医学的サービス提供よりは長期療養施設に近い一方、新型コロナは急性疾患に当たるため、『新型コロナ患者を治療する療養病院』は最初から矛盾している」とし、「療養病院の病床を確保しようと努力するのではなく、重症疾患を治療できる一般病院を確保した方がはるかに効率的だろう」と述べた。

 江南区立幸福療養病院のチャン・ムンジュ院長も「基礎疾患のある高齢患者はすぐに状況が悪化する場合が多く、治療の機会を失うこともある」とし、「療養病院は感染病専用療養病院として適していない」と述べた。

 しかし、防疫当局は、専用療養病院制度を維持する方針だ。ユン・テホ中収本防疫総括班長は4日のブリーフィングで、「無症状・軽症の療養病院の患者は急性期的治療よりも既存の患者に対するケアがもっと重要で、濃厚接触者のための病床も必要だ」とし、「病床を確保しておくことは、将来の危険に備えるために非常に重要な努力だ」と述べた。

パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/982568.html韓国語原文入力: 2021-02-10 04:59
訳H.J

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