セルトリオンが開発中の新型コロナウイルス治療薬「CT-P59」が、食品医薬品安全処の3段階専門家諮問手続きのうち第2段階の中央薬事審査委員会で、「条件付き製造販売承認が可能」と判断された。中央薬事審議委は「現在提出された臨床試験第2相の結果では、CT-P59の治療効果が明らかでない」とし、中等症患者と高危険群の軽症患者など限られた患者にのみ使用することを勧告した。
食薬処は27日、新薬の効果性と安全性を検証する中央薬事審査委が、CT-P59の市販後に第3相試験結果を提出することを前提に、条件付きで製造販売を承認できると判断したと発表した。通常、承認を受けるためには臨床試験第3床まで実施しなければならないが、新型コロナの感染拡大を受け、新型コロナ軽症患者用の治療薬がないという現実的な状況を考慮した結果だ。ただし、オ・イルファン中央薬事審議委員長(カトリック医科大学教授)は同日の記者会見で、「臨床試験第2床の段階で十分な患者数を確保できなかったため、統計的に留意するほどの治療効果は確認できなかった」と述べた。CT-P59の臨床試験第2相対象の患者数は327人だ。
中央薬事審議委に先立ち、CT-P59の安全性と効果性を調べた「新型コロナ治療薬の安全性・効果性検証諮問団」は18日、「CT-P59が患者の症状改善期間を3.43日短縮する。統計的に有意で臨床的に意義がある」と判断した。一方、中央薬事審査委は、治療効果が明らかではないとしながらも、医療スタッフの治療薬選択の権利を考慮し、条件付きで承認可能と結論付けて、成人の中等症患者と高危険群の軽症患者だけに投与するよう勧告した。食薬処は残りの最終点検委員会などでも承認可能という判断が下されれば、2月中にCT-P59の製造販売を承認する計画だ。