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[インタビュー]「コロナ治療薬を来年初めに市販…韓国が世界初『コロナ清浄国』に」

登録:2020-11-25 07:15 修正:2020-11-25 09:38
クァク・ジョンス論説委員の直撃インタビュー│ソ・ジョンジン・セルトリオン会長
セルトリオンのソ・ジョンジン会長が今月20日、ソウル瑞草区蚕院洞のセルトリオン・スキンキュアでハンギョレのインタビューに応じ、コロナ治療薬開発の現況と展望を語っている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 「来年の春には韓国が世界で一番先にマスクなしで日常生活を送れる『コロナ清浄国』になるだろう」

 韓国の製薬会社セルトリオンのソ・ジョンジン会長は20日、ソウル瑞草区蚕院洞(ソチョグ・チャムウォンドン)のセルトリオン・スキンキュアで行われたハンギョレとのインタビューで「世界的な新型コロナのワクチン生産量は十分である一方で治療薬は不足しているが、韓国国民はセルトリオンの治療薬供給に余裕があるので心配しなくてもいい」と述べ、「コロナ清浄国」に対する自信を示した。新型コロナウイルスの第3波の流行で、新型コロナの治療薬とワクチン開発に対する関心も高まっている中、バイオ製薬会社のセルトリオンは国内企業の中でもコロナ治療薬開発で最もリードしている。

 ソ会長は「新型コロナ抗体治療薬の臨床第2相試験が来週(11月23日の週)に終われば、最終試験データが出るのに1カ月ほどかかる」とし、「結果が出次第、食品医薬品安全処(食薬処)に緊急使用承認を申請する」と明らかにした。12月21日から始まる12月第4週に緊急使用承認を申請することが可能だということだ。また「現在ルーマニアで進めている臨床第2相試験で、治療薬の効能と安全性が優れていることが確認された」とし、「食薬処の承認があればすぐに市販できるが、来年初めには可能になる」と述べた。セルトリオンは食薬処の承認を前提に、すでに10万人分の治療薬の生産を始めた。

 また、ソ会長は「米国は自国民のための治療薬が不足し、バイデン政権が韓国の助けを必要とする可能性がある」とし、「コロナ時代には治療薬が国家安保に大きな資産になり、今後の南北関係と韓米関係を解決する上でも重要な役割を果たすだろう」と見通した。以下はインタビュー内容の抜粋。

-セルトリオンが開発中の新型コロナ抗体治療薬(CT-P59)に対する関心が高い。政府も早く開発するために努力しているが、食薬処に緊急使用承認を申請するのはいつ頃可能か。

 「最近、私は公務員になったみたいだ。連日政府との協議に追われている(笑)。 臨床第2相試験が今週終わり、最終試験データが出るには1カ月ほどかかる。その結果が出次第(12月21日の週に)食薬処に申請できるだろう」

-現在まで確認された治療薬の効能と安全性は?

 「ルーマニアで臨床第2相試験を進行中だが、患者が治療薬の注射を受けてから4~5日でウイルスがすべて消滅し、数日内に退院するほど効能が高い。重症患者や臓器損傷患者が発生する可能性がないという意味だ。安全性の問題もない。現地の医師たちが自分たちに注射を打ってもいいと言っているほどだ」

-食薬処の承認を受けて治療薬が実際に市販される時期はいつになると予想されるか。米国食品医薬品局(FAD)は治療薬の承認に1カ月程度かかったというが。

 「来年初めには治療薬を市場に出すことができるだろう。治療薬の生産はすでに始まっており、食薬処の承認を受ければ直ちに出荷することができる。治療薬が世に出れば、国民は新型コロナへの不安を和らげることができるだろう。来年春には韓国がマスクなしで日常生活ができる『コロナ清浄国』になると期待している」

 セルトリオンは韓国バイオ産業を代表する企業だ。文在寅(ムン・ジェイン)政権は第4次産業革命時代の3大未来成長産業の一つにバイオを選定した。

クァク・ジョンス論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/971363.html韓国語原文入力:2020-11-25 04:59
訳C.M

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