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韓国外交部のチェ・ジョンゴン第1次官、「イラン抑留」解決のため出国

登録:2021-01-11 03:39 修正:2021-01-11 07:51
「イランの要求聞き、できることと 
米国と協議すべきことを区分する」
チェ・ジョンゴン外交部第1次官が10日未明、韓国船舶抑留問題の交渉に向けたイランへの出国を前に、取材陣の質問に答えている/聯合ニュース

 韓国外交部のチェ・ジョンゴン第1次官が10日未明、イランに抑留中の韓国船舶と船員の早期解放のためにイランに向けて出国した。チェ次官は今回の事件の「背景」として言及されている、韓国に凍結中のイランの資産70億ドルの問題に関し、「現場でイランの話をはっきりと聞いてみて、韓国にできることと、米国と協議すべきことを明確に区分する」と述べた。

 チェ次官は、7日に現地に到着した実務代表団と合流した後、イラン外務省の政務次官らとの高官級会談に臨む。チェ次官は出国を前に、聯合ニュースなどの取材陣に対し「韓国の船舶と船員たちが抑留されている状況になったことは残念ではあるが、船員たちの身辺が安全だと聞いて安心している。しかし状況は厳しい。領事事案は領事事案なりに、韓国とイランとの主要事案は主要事案なりに、主要な関係者と深い話し合いができることを期待する」と述べた。

 チェ次官が言及した「領事事案」とは、イランが抑留している韓国船舶と船員の解放問題を指し、「韓国とイランとの主要事案」とは、韓国に凍結されているイラン資産の問題を意味するものと解釈できる。イラン政府は、船舶抑留は海洋汚染にかかわる「技術的問題」だとしながらも、今回のチェ次官のイラン訪問を通じて資産凍結問題が円満に解決されることを期待している。

 チェ次官は、韓国内に凍結中の資産に関するイランの要求について、「凍結された資産を使用できるようにしてほしいということだ。(しかし)凍結は米国の制裁と無関係ではなく、そのような点がぶつかっている。イラン政府が望むことが何なのか、もう一度はっきりと現場で聞き、それについて(韓国が)できることとできないこと、また米国と協議すべきことを分けるつもり」と述べた。韓国とイランの関係に詳しいある外交消息筋によると、現在イランは「凍結資産のうち約10億ドルを薬品と医療機器の購入に使用したい」と韓国に要請している。

 チェ次官は2泊3日のイラン訪問を終えてからカタールに移動し、両国の協力増進方策を議論する。船員たちは現在、イラン南部のバンダル・アッバス港に滞在しており、駐イラン韓国大使館職員が、5人の韓国国民の身辺の安全についての確認を終えている。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/978041.html韓国語原文入力:2021-01-10:58
訳D.K

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